山武郡横芝光町は25日、旧横芝中学校跡地活用構想(案)を公表した。本年度策定した同町まち・ひと・しごと創生総合戦略で施策の一つに挙げられている、「まとまりのある公共用地の再開発」を具体化するためのもの。約1・9haの跡地を活用して、定住促進や雇用創出などに結びつく土地利用を図る。整備手法は民活を想定しており、同構想に基づいて事業スキームを固めたうえで、2016年度にも事業者の募集を行いたい考え。
横芝中学校が09年4月にふれあい坂田池公園北側へ移転したのに伴い、同跡地約1・9haは遊休町有地になっている。こうした中で、同町まち・ひと・しごと創生総合戦略(以下、総合戦略)では、基本目標の一つである「横芝光町へ新しい人の流れをつくる」で、若い世代に魅力のある住宅地づくりを行うため、まとまりのある公共用地の再開発に取り組むとしている。
その具体策が旧横芝中学校跡地の活用。ランドブレインに委託してまとめた今回の構想(案)では、若者の人口流出を抑制する魅力ある住宅地を形成するためめの「移住定住ゾーン」、新たな雇用を創出する企業等を誘致するための「雇用創出ゾーン」、それに地域のコミュニティ拠点となる「緑地・公園ゾーン」を配置。総合戦略の計画期間(15〜19年度)において事業を促進する。
移住定住ゾーンについては、総合戦略の重要業績指標で50世帯程度の定住移住世帯を獲得することを目標としていることから、この世帯数を目標として、店舗付き住宅や農地付き住宅、子育て世帯向け住宅など民間等の柔軟な発想を取り入れた、若者世代にとって魅力ある住宅地を形成する。
また、雇用創出ゾーンについては、同様に総合戦略の重要業績指標で新規1社の誘致を目指すとしており、同跡地において進行する高齢化への対応や若者世代の定住促進のために、地域に対して福祉医療サービス・子育て支援サービス等を提供する事業の関連企業の誘致する。
このほか、横芝中学校の移転に伴い地域にとっての生活拠点であり、心の拠り所となる機能が失われることになったため、緑地・公園ゾーンを設けて多世代がいっしょに集える空間を創出することで、地域コミュニティの醸成を図る。