福島建設工業新聞社
2016/02/25
【福島】CLT建築物/県が民間の大空間建築に補助
県は、CLT(直交集成板)利用の拡大に向けて28年度、CLTと集成材フレームを組み合わせた混構造の大空間建築物建設への支援を行う。「ふくしま型CLTチャレンジ事業」の予算枠を活用。民間事業者が県内に計画中の建物に補助し、接合技術や工期の短縮、建築コストを検証するとともに、モデル施設としてCLTのPRにつなげる。
28年度当初予算案に計上した、ふくしま型CLTチャレンジ事業2億5819万9000円の一部を充当する。
本県におけるCLT建築は、県CLT推進協議会が湯川村にモデル住宅として建設した「湯川村CLT共同住宅」があり、会津若松市には芝浦工業大学が開発したモデルハウスを移築、データ取りや施工方法等の開発が進められているが、CLTがターゲットとする中大規模建築物はまだ、技術的な課題が多いこれからの分野で、県は取り組みを通じて、技術の検証とCLT普及に向けたPRに活用する。
県内で開発された部材の接合技術とCLTの特徴を生かし、木構造で大空間を形成できる建物の建設を支援する。
フレームに集成材、壁や床材にCLTを用いた大スパン建築物を想定。対象には、民間事業者が県内で計画している建物が固まっており、その設計、建設費を一部補助する。28年度1年間で建設までを終え、工期やコストを検証する。