大網白里市は、圏央道スマートインターチェンジ周辺地域の土地利用方針(案)をまとめた。2018年度末の供用を目指す同ICの整備効果を活かし、周辺の開発を進める際の指針として活用する。都市計画や現況土地利用を踏まえ、地域を5つのゾーンに分け、大網駅周辺地区と国道128号沿道地区を重点的に土地利用転換を図る重点地区とした。この方針を踏まえ、市は今年1月から運用を開始した「市街化調整区域における土地利用方針及び地区計画運用基準」等により、適切な土地利用を誘導する。
土地利用方針(案)では、「人、自然、街がつながる賑わいある新交流拠点」をスマートIC周辺地域の目指すべき姿に掲げ、@活気と豊かさを育む地域づくりA誰もが安心して暮らし続けられる地域づくりB自然と調和した美しい地域づくりを地域づくりの目標とした。
「観光・レクリエーションゾーン」は、スマートIC周辺、小中池周辺、昭和の森(千葉市)隣接エリアに配置。県立九十九里自然公園区域や小中池、昭和の森など周辺の豊かな自然環境と調和した土地利用、また、大網駅周辺(複合機能ゾーン)との連携にも配慮。観光・レクリエーション機能として小中池公園、立寄り休憩施設(休憩所、農産物直売所等の物販施設、観光案内施設等)の導入をイメージしている。
「複合機能ゾーン」は、大網駅周辺に配置。鉄道駅に近接し地域の幹線道路である県道千葉大網線沿いに位置するため、交通結節点としての機能強化を図るほか、生活利便施設や文化・交流施設、住宅等、様々な機能を導入し、地域の中心として多くの人で賑わう駅前空間を形成。交通結節機能として交通施設(バスターミナル等)、複合型サービス機能として生活利便施設(商業施設、医療施設、子育て支援施設、行政サービス施設等)や文化・交流施設(図書館、観光案内施設等)、住宅等の導入をイメージしている。
「住宅市街地ゾーン」は、みずほ台、ながた野、みやこ野、みどりが丘等に配置。自然的土地利用と都市的土地利用が調和した良好な居住環境を形成。住宅とともに生活利便施設(医療施設、子育て支援施設等)の導入をイメージしている。
「自然環境ゾーン」は市街化調整区域に配置。丘陵地の斜面林や谷津田等、豊かな自然環境を保全し、無秩序・無計画な開発を防止。併せて周辺環境への影響に十分配慮しながら、観光農園やグリーンツーリズム等の新たな土地利用もイメージしている。
「長期展開エリア」は、スマートICに近接して配置。スマートICと一体となった土地利用が期待されることから、道路等の基盤整備や産業動向、自然環境との調和を踏まえ、長期的視点に立って土地利用の検討・展開を図る。
このほか、「産業利用促進ゾーン」を国道128号及び県道千葉大網線沿道に配置し、産業施設の立地を誘導。併せて整備中のアクセス道路(市道02−005号線)に加え、スマートICへの新たなアクセス道路の確保及び駅周辺の交通渋滞を緩和するため、都市計画道路3・3・1瑞穂下駒込線を延伸するとともに、アクセス道路が接続する県道千葉大網線の機能強化を図るため、都市計画道路3・4・11北飯塚池田線についても延伸する。
また、市街化調整区域の土地利用方針及び地区計画運用基準では、@スプロール防止型A駅周辺地域活性型B幹線道路沿道整備型に区分し、適切な土地利用を誘導する。