金沢市空き家等管理・活用推進協議会(会長/山野之義市長)は23日、市役所庁舎内で開き、国の空き家等対策の推進に関する特別措置法や、同市空き家等の適切な管理及び活用の推進に関する条例に基づく「空き家等管理・活用計画(案)」を協議し、了承した。
計画の基本理念には(1)金澤町家・美しい景観の維持保全、安全で快適な生活環境の形成に配慮する(2)空き家等及び空き家等の跡地が定住の促進、地域コミュニティの活性化のための有益な資源であることを認識する(3)市、所有者等、市民、事業者、町会その他の地域団体との相互の理解と連携のもとに、協働して実施する―の3つを掲げ、空き家等に関する問題が既に市域の広い範囲に及んでいることから計画対象区域を「市内全域」とし、現況においても空き家率及び高齢者の人口比率が高く、将来的に空き家等の増加が懸念される「まちなか区域」を優先的に取り組む区域に設定。また、特定空き家等の対応など、適切な管理に関する取組は「全用途」が対象で、活用に対しては「住宅」を特に優先的に取り組むとしている。
このほか、空き家等の管理・活用に関する7つの取組方針(空き家等の発生の未然防止、移住・定住の受け皿として空き家等の流通促進、管理不全な空き家等の是正及び除却の促進ほか)と、方針別に空き家等の発生を防止するための啓発活動、管理不全な空き家等の除去の支援などの施策も示された。
市では、4月1日から条例の全面施行にあたり、市の特性に応じた対策を総合的、かつ計画的に実施するための同管理・活用計画を3月中に策定する。
なお、計画期間は4月から21(平成33)年3月までの5年間。