日本工業経済新聞社(山梨)
2016/02/23
【山梨】県スポーツ施設整備方針を策定
県は、県有スポーツ施設整備の基本方針をまとめた。既存の小瀬スポーツ公園アリスアリーナと富士北麓公園陸上競技場は改修を行う。新設の要望がある総合球技場は、リニア新駅近郊への整備を目指し、2016年度に規模などの検討に着手する。
そのほか、富士北麓公園の球技場、体育館、馬術競技場については、今後の東京オリンピック・パラリンピックのキャンプなどの誘致活動の進展を踏まえ整備を検討。
新設の要望がある屋内50mプールは、次期国体の開催に合わせて小瀬スポーツ公園屋外プールを屋内プールにすることを検討。クレー射撃場は、新施設のあり方を16年度末をめどに方針を定める。漕艇場(2000m)は、今後の国際大会や東京五輪のキャンプ場誘致活動を踏まえ、本栖湖に仮設コースの整備を検討する。
小瀬スポーツ公園アイスアリーナは、18年の冬季国体と冬季インターハイの会場に決定しているが、建築から約15年が経過し、冷却装置などが老朽化しているため、18年1月末から開催される冬季国体、冬季インターハイまでに必要な施設・設備の改修を行う。
富士北麓公園陸上競技場は、世界陸上日本代表チームの合宿やラグビー試合の開催実績などから両競技の五輪キャンプの誘致が期待でき、次期国体では両競技の使用が可能になる。しかし、ラグビーではトレーニング室や夜間照明が施設基準を満たしておらず、陸上競技は雨天時の練習環境が不足している。
そのため、キャンプ誘致の実現へ五輪スケジュールに合わせた整備を行う。整備にあたっては、世界遺産富士山の景観を損なわないように配慮する。
総合球技場については、整備検討の観点として@次期国体までに整備した場合、会場として使用が可能A大規模大会の開催で地域経済波及効果の創出の拠点となり得るB交通利便性の高い場所が望ましいC14年に県民9万6000人から整備の署名が提出されている―を挙げた。そのため、「リニア環境未来都市」における施設と位置付け、リニア駅の近郊への整備を目指す。具体的には16年度に、施設の機能や規模、建設場所、運営方法などの検討に着手する。