石井啓一国土交通相は21日、視察に訪れた金沢市内で会見し、北陸新幹線敦賀以西から大阪までのルート案で、与党検討委員会において5つのルートが挙げられているが、国土交通省として想定しているルート数について「5つをすべて調査するというのは難しい。2つか、3つぐらいに絞り込まれるのではないかと想定している」との認識を示した。同相はコンパクトシティの先進地として20日に富山市、観光立国ショーケースの選定都市として金沢市を21日に視察した。
敦賀以西のルートを今年中に決めて欲しいとの要望には「現在、与党検討委員会で議論を進めているが、西田(昌司)委員長は5月ぐらいにある程度絞り込みたいと言っている。絞り込んでもらった案を国土交通省として事業費などの調査を行い、その結果を与党検討委員会に返し、さらに検討をしてもらうことになる」と語った。
今回の視察には「大変観光客も多く、改めて新幹線の整備効果を実感した。国土交通省としては今後とも各地域のニーズや実情に応じた政策を推し進めていきたい」とし、金沢市には「観光立国ショーケースの一つとして多言語対応などの受け入れ環境を整え、地方誘客のモデルとして先進的な取り組みを期待したい」と述べた。