福島建設工業新聞社
2016/02/22
【福島】Jヴィレッジ/DB発注で公募プロポ
Jヴィレッジ復興・再整備事業の全天候型サッカー練習場と新宿泊棟は、デザインビルド(DB)方式で個別に発注する。サッカー練習場は県、新宿泊棟は県電源地域振興財団(事務局=県企画調整部エネルギー課)が発注主体となり、それぞれ公募型プロポーザルを行う。サッカー練習場は3月14日、新宿泊棟は同22日に公募手続きを開始する。一定規模の設計・施工実績などを要件に単体企業、共同企業体を募集する見通し。両施設、7月初旬の工事請負契約の締結を目指す。
復興・再整備事業はサッカー練習場、新宿泊棟を中心とした新営工事と、現在施設を使用している東京電力による原状復旧工事。新営工事は基本設計業務などの発注を、施設所有者である県電源地域振興財団が行ってきたが、サッカー練習場については工事費の財源に一般からの寄付金が充てられるなど公共性が高いと判断、県が公共施設として整備する。新宿泊棟は引き続き財団が発注主体となる。
両施設の基本設計は梓設計が担当した。
実施設計以降については@円滑な工事の実施A工事品質の確保(施工者の固有技術を生かした合理的な設計)―が期待されるとして、設計・施工一括発注方式を採用。それぞれの施設ごとに公募型プロポーザルで施工者を選定する。
プロポーザル手続きは、県発注案件工事では請負契約が議会承認案件となるため、サッカー練習場を先行する。5月中旬まで技術提案書の提出を受け付け、同下旬に契約候補者を選定する。新宿泊棟は5月下旬の技術提案書提出、6月中旬の契約候補者選定を予定。プロポーザルの審査委員は共通。両施設、7月初旬の契約を目指す。契約締結後、実施設計を進め、28年度内に着工。新宿泊棟は30年夏、サッカー練習場は同年秋の完成を目指す。
サッカー練習場は、敷地北側の天然芝ピッチ2面(10・11)に建設する屋内運動場(延べ床面積約1万平方b)。日光が入る膜屋根(中央高さ約20b)とし、内部にはラグビーでの使用も可能な人工芝グラウンド1面(115b×73b)を設ける。1階にエントランスホール、トイレ、管理室、ミーティングルーム、器具倉庫など、2階に観覧スペース(250席)を設置する。総工費は28億円。
新宿泊棟は、既存センター棟西側に整備する。規模はS造7階(一部8階)建て延べ約5000平方b。1階にコンベンションホール(円卓で300人収容可能)、ロビー、エントランスホール、ホワイエ、パントリーなど。センター棟との接続通路を設置する。2〜7階は客室で計120室程度。客室は広めに確保し通常はシングル、繁忙期はツインで提供する。8階に露天風呂を設ける。アスリートだけでなく、イノベーション・コースト構想等に関連したビジネス客等の利用も想定している。総工費22億円。