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建設新聞社(長崎)
2016/02/20

【佐賀】神埼市 新庁舎建設へ検討委初会合

3月末に基本構想 16年度に基本計画・基本設計業務
19年度末完成を計画

 神埼市新庁舎建設検討委員会(委員長・有馬隆文佐賀大学大学院工学系研究科教授、21人)の初会合が9日、神埼市役所で開かれた。有馬委員長を選任したほか、新庁舎建設の必要性や今後のスケジュールについて意見を交わした。3月末までに基本構想をまとめ、2016年度に基本計画・基本設計業務に着手する。庁舎完成は19年度末を計画している。現在の神埼市役所本庁舎
 神埼市役所本庁舎は1971年の建設以来、40年以上が経過し、老朽化、耐震強度不足、バリアフリー化への未対応などの課題を抱えている。市は昨年5月に幹部職員で構成する本庁舎等建設庁内検討委員会を設置し、基本構想案をまとめた。また、法改正により合併特例債の発行期間が延長可能となったため、「新市まちづくり計画」を変更。2020年度までの事業完了を目指し、新庁舎建設に取り組むことを決め、検討委員会を設置して基本構想を策定することにした。
 検討委員会は市議会議員、市幹部、有識者、地元住民の代表者ら21人で構成。庁内検討委員会がまとめた基本構想案に対し、意見を求め、基本構想を策定する。基本計画、基本設計の各段階においても協議や検討を行う。
 会合では、松本茂幸市長が、新庁舎建設の検討に至った経緯などを説明し「限られた時間だが、すばらしい庁舎づくりのためご協力をお願いしたい」と述べ、各委員に委嘱状を手渡した。有馬委員長、副委員長に米田郁夫西九州大学健康福祉学部教授を選任し議事に入り、これまでの経緯や庁舎建て替えの必要性について事務局が説明。各委員は疑問点などを尋ねていた。
 庁内検討委員会が作成した新庁舎建設基本構想案によると、新庁舎建設の基本理念には市民サービスの向上に繋がる、市民の安全安心を支えるなど5つを掲げ、交通利便性の高い庁舎、情報セキュリティーの高い庁舎を目指すとしている。

建設地 神埼駅北側など6カ所を候補

 新庁舎の位置については地方自治法の規定などから▽神埼駅北側(農地)▽市中央公園グラウンド▽神埼町保健センター・県東部農林事務所周辺地域▽市役所本庁舎(現地建替え)▽吉野ヶ里町境(国道34号線沿い)▽千代田庁舎(既存庁舎活用)―の6カ所を候補地として選定。利便性、経済性、実現性など7つの項目で評価を行い、県有地の東部農林事務所敷地の取得が可能であれば、神埼町保健センター・東部農林事務所周辺を第一候補地として挙げている。今後、議会や市民、有識者の意見を踏まえ、基本計画策定段階までに決定するとしている。
 新庁舎の規模については、総務省の基準や近隣市町の事例をもとに算定。庁舎本体は鉄筋コンクリート造3階建て、延べ床面積6500平方bから7500平方b。外構工事は1万8000平方b(うち緑化5400平方b、舗装1万平方b)。駐車場は、立体(公用車車庫含む)で延べ床面積2150平方b(130台分)。倉庫兼水防倉庫は700平方b。
 概算事業費は、約35億円。内訳は本体建設費19億―22億円。外構工事費3・2億円。車庫・倉庫5・5億円。用地費(1万8000平方b)3・4億円。解体費(本庁舎、南新館)0・7億円。概算事業費には、測量設計・施工管理、備品購入費、サイン、電算経費、防災行政無線移設費などは試算が困難なため含んでいない。
 建設手法についてはPFI方式などを検討したが、速やかに建設事業を進めることができる、従来型の「直接建設方式」を採用する。
 スケジュールは、現庁舎の解体工事を含め合併特例債の発行が可能な20年度までに完了する計画。3月末までに基本構想をまとめ、16年度に入り基本計画・基本設計業務の発注手続き(公募型プロポーザル)に入る。あわせて、基本設計支援業務、オフィス環境整備業務を発注する。6月から8月末までに基本計画を策定。住民説明会を開き、その意見を踏まえ10月から基本設計に着手し。17年3月末までにまとめる。
 17年度に実施設計を進め、18・19年度で庁舎建設、外構工事を行い19年度末に新庁舎を竣工させる。20年度は現庁舎解体を行う。
 現庁舎跡地、新庁舎への行政機能集約後の千代田庁舎の利活用についても、今後議論を進めていく。
ksrogo