大阪府は、2016年度当初予算案を発表した。新たに東住吉警察署の建て替え整備に向けた基本計画の策定に着手するほか、府立呼吸器・アレルギー医療センターの整備計画策定を支援する。また、耐震診断義務化民間大規模建築物のうち、学校・園、保育所、福祉施設、病院、ホテル・旅館を対象に、耐震設計・改修の補助制度を新たに創設する。
府立呼吸器・アレルギー医療センターは、1973年に病棟が竣工して以来43年が経過し、老朽化対応などが求められている。
現病院は、病棟が鉄骨一部鉄骨鉄筋コンクリート造地下1階地上12階建て延べ2万4822平方b。管理診療棟が鉄筋コンクリート造地下1階地上3階建て延べ1万2244平方b。ほかに、放射線治療棟(鉄筋コンクリート造2階建て延べ402平方b)、研究棟(同造4階建て延べ5084平方b)、結核外来棟、食堂棟などで構成。場所は羽曳野市はびきの3ノ7ノ1。
東住吉警察署の現施設は1971年築で、Is値が0・61と府警施設の中で最も低い。また、現施設は鉄筋コンクリート造4階建て延べ2880平方bと、狭隘(きょうあい)化が著しい。現在の基準・定員数では約6800平方bが必要と見ている。総事業費は約40億7000万円を見込む。16年度に基本計画をまとめ、18年度に基本設計、19年度に実施設計、工事発注は20年度を予定。仮庁舎は、17年度に実施設計、18年度に建築工事に着手するスケジュールを想定する。
南海トラフ巨大地震対策には、15年度を約10億円上回る218億円を投入。13年度から着手した、緊急3カ年対策箇所の延長8・7`は、16年度内に完了させる見込みだ。
鉄道ネットワークでは、大阪モノレール延伸に新規着手。測量・土質調査、基本設計、環境影響評価、都市計画手続きなどを進める。北大阪急行の延伸では、箕面市に対する補助を開始する。
当初予算案総額は4兆7602億円で、前年度当初比0・8%の減。会計別の内訳は、一般会計3兆2772億円、特別会計1兆4830億円。一般会計の建設事業費は1879億円で、前年度当初比2・6%(50億円)減。
提供:建通新聞社