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日刊建設タイムズ社
2016/02/18

【千葉】 40年間の概算事業費1853億円/県の工水施設更新・耐震化長期計画案/基準年数で更新、補強

 県企業庁管理・工業用水部は12日、「千葉県工業用水道事業中期経営計画に関する懇談会」(座長・小泉明首都大学東京都市環境学部特任教授)の最終となる第4回目を幕張テクノガーデンで開催し、「千葉県工業用水道事業施設更新・耐震化長期計画案」について意見交換を行った。計画案では更新基準年数で更新時期を設定。更新と耐震補強の組み合わせを考慮し、効率的な施設整備を行うこととし、概算事業費を2018〜57年度の40年間で1853億8800万円とした。
  計画の対象施設は、県内の工業用水道7地区の、土木53施設、建築35施設、機械・電気・計装設備35施設(機械1092点、電気・計装1580点)、管路380・1q(導水管19・7q、送水管70・4q、配水管290・0q)、水管橋84施設。
  各施設ごとの事業費は、土木施設(更新20施設)317億5000万円、同(耐震補強33施設)124億100万円、建築施設(23施設)93億1400万円、機械設備(1092点)278億900万円、電気・計装設備(1580点)301億1300万円、管路(167・2q)448億4100万円、水管橋更新(71橋)284億9400万円、同耐震補強(3橋)6億6600万円。
  土木施設は、計画期間内に更新基準年数(建設後90年経過)に達する土木施設(8施設)と、浄水処理系統が複数ある4浄水場(南八幡、郡本、佐倉、人見)の1系統(9施設)を更新。それ以外は耐震補強とする。耐震補強費が更新事業費を上回る場合(3施設)は、更新基準年数内であっても更新し、残りの施設(33施設)は耐震補強を行う。地区ごとの整備順位は、上流側からの整備、事業費の平準化などを勘案し、総合的に判断する。
  建築施設は、すべての施設が耐震性が確保されていることから、更新基準年数(建設後75年経過)を建て替えの基準とし、土木施設の更新または耐震補強完了後に着手する。計画期間内に更新時期迎える建築施設(23施設)は更新を行う。
  機械・電気・計装設備は、日常的に点検・維持補修を実施していることから、原則として更新基準年数(機械・電気30年経過、計装設備15年経過)を基準とし、設備の更新を行うが、土木や建築施設の更新時期に併せて調整する。
  管路は、通水量が多く影響度の高い上流側の管路から整備を行う。また、2系統の給水ルートがある場合は、整備延長の少ないルートを先行して整備する。耐震対策の必要な管路(約170q)については、早期に耐震継手のある管路へ布設替えを行う。
  水管橋は管路の整備に併せて整備。計画期間内に更新時期を迎える水管橋(71橋)は更新を行い、耐震対策の必要なもの(3橋)は耐震補強を行う。
  一方、地区別事業費は、東葛・葛南地区351億500万円、千葉地区149億8400万円、五井市原地区73億4700万円、五井姉崎地区532億7600万円、房総臨海地区225億1700万円、木更津南部地区346億7600万円、北総地区6億2900万円(以上、消費税抜き)。地区別事業計画では、更新優先順位に加え、耐震診断の結果を踏まえ、東葛・葛南地区の南八幡浄水場及び千葉地区の佐倉浄水場を優先して着手する方針。
  施設更新・耐震化長期計画は、安全度を高め、安定的な工業用水供給の実現を目指して計画の策定作業を進めている。計画期間は、現行の中期経営計画が終了する翌年度の18年度から57年度までの40年間。同計画は長期計画のため、事業の着手予定時期及び概算事業費を示し、事業実施の具体的な内容は、5年ごとに策定する中期経営計画の中で示す。計画案は懇談会での意見を加えて案を修正し、年度内に策定、公表する。k_times_comをフォローしましょう
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