大館市は、市役所本庁舎建設事業に関し、新年度当初予算案に本庁舎建設事業費5,868万7,000円、市民プール解体工事費3,706万6,000円、大館城址発掘調査事業費4,617万6,000円を計上した。来年度は基本設計、地質調査、測量等のコンサルに着手するほか、シーズン終了後の市民プール解体、前期発掘調査などを実施する。このうち、基本設計についてはプロポーザルの方法等について内部で調整を進めており、方針決定後の早期委託を目指す。
新庁舎は1棟建て7,000u規模で、建設エリアは裁判所裏の現庁舎東側駐車場周辺。災害対策本部としての機能強化や、ユニバーサルレイアウト方式、再生可能エネルギーの導入などを計画しているほか、まちづくりと連動した庁舎を目指すため、桂城公園との一体的な整備も計画している。駐車場は桂城公園利用者を含む一般来客用駐車場を100台分、公用車用駐車場を50台分確保する予定。
建設スケジュールは、来年度から前期発掘調査(平成30年度まで)や解体工事(プール等)、基本設計に着手し、29年度の実施設計、30年度後半から32年度の本体建設、33年度の開庁を想定している。また、31年度と32年度で中期発掘調査、33年度から35年度にかけて後期発掘調査を行い、すべての発掘調査が完了した35年度から外構に着工する見通し。
概算事業費は総額36億2,800万円で、調査・設計・監理等の委託費に2億4,000万円、庁舎建設費に30億1,000万円、既存建物解体費に1億5,700万円、外構に1億8,300万円を充てる。財源は合併特例債を17億円活用するほか、庁舎等整備基金17億5,000万円、一般財源1億7,800万円としている。
プロポーザル方式で実施する設計業者の選定については、総合評価方式を採用するほか、事業手法については、市内企業が参画しやすくするため、従来型公共事業方式を採用する方針だ。また、大館城址発掘調査については降雪期を避けるため、予算化後の早期委託を目指す。
秋田建設工業新聞社