京都大学附属病院東構内の積貞棟の北側に、高層棟となる総合高度先端治療病棟(U期)・iPS等臨床試験センター棟が建設される。
計画地は京都市左京区聖護院川原町54(京都大学病院東構内)で20m第1種高度地区だが、計画建物の高さが30・97mであることから、15日開催の京都市景観審査会で事前協議した。
高度急性期医療への対応強化を図るため、国立大学法人京都大学が計画しているもの。
計画建物はL字型で北側の低層部と南側の高層部があり、積貞棟と中央診療棟とは渡り廊下で接続する。免震構造を採用し、規模はRC造地下1階地上8階建、延3万1661・74u(建築面積4991・26u)。各階の面積は▽地下1階…治療施設4207・34u、連絡通路…245・41u▽1階…病棟3790・13u、連絡通路292・56u▽2階…病棟3790・13u、連絡通路287・48u▽3階…病棟3790・13u、連絡通路268・77u▽4階…病棟3790・13u、連絡通路296・84u▽5階…病棟2704・28u、連絡通路22・49u▽6階…病棟2691・77u、連絡通路22・49u▽7階…病棟2686・46u、連絡通路22・49u▽8階…病棟2686・46u、連絡通路22・49u▽PHF…階段室等43・62u。
地下1階は放射線治療部・RI診療部で、PET−CT、SPECT−CT、PET−MR、サイクトロン室、PET患者待機室・回復室、リニアック、画像診断室、機械室、電気室等を収容する。1階は脳神経外科・救急部でICU、スタッフステーション、治験管理部兼事務室等、2階は周産期センターでNICU、GCU、MFICU、iPS等臨床試験センター多目的解析室、スタッフステーション等、3階・4階は集中治療部でICU、スタッフステーション等、5階は心臓血管外科・肝胆膵移植外科で47床、病棟食堂等、6階は肝胆膵移植外科で48床、7階は循環器内科で48床、8階は産科婦人科で48床を収容する。
屋上修景はアルミルーバー(色彩は屋根の色彩基準に適合し病院全体での調和を図る)。外壁は塗装(一部タイル張り)とし色彩は既設外来診療棟等との調和を図る。建具はアルミ製建具等とし、色彩は病院全体での調和を図る。
標準階高は3・6m程度とし高さを抑える。各病棟や診療棟の間の連携を強化するため、各棟間の接続部がある低層部に厨房、物品関連、霊安、塵芥、リハビリテーション部門、放射線治療部門などの共用機能を配置する。病院東構内の主要建物と接続している1階、地下1階はユニバーサルデザインの見地から同一レベルとする。
スケジュールによると、仮設建物の建設(28年4月〜8月)、既存建物の取壊し(28年9月〜29年6月)、計画施設の建設(29年2月〜31年9月)を予定する。
計画施設の新営その他工事、新営その他電気設備工事、新営その他機械設備工事はそれぞれ3月3日に開札し施工業者を決める。
建築設計は内藤建築事務所(京都市左京区)、設備設計は新日本設備計画(大阪市中央区)が担当。