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日刊建設タイムズ社
2016/02/10

【千葉】 児童養護施設に消火器/重要対象物の消防設備等点検整備事業/15年継続、25か所目で初/県消防設備協会

 (一社)千葉県消防設備協会(竹森久男会長)は8日、いすみ市の児童養護施設「子山ホーム」において「重要文化財等への消火器の贈呈式」を開いた。この消火器の寄贈は、定款に定めた同協会の目的である「社会の公共福祉に寄与」するため、「重要文化財、養護施設等重要対象物の消防設備等の点検整備の促進」の一環で実施。千葉県民の財産である県内各地の重要文化財等の対象物が良好に保存されることを念願し、消防用設備等の設置寄贈と維持保全点検を目的に01年度から続けており、本年度までに25か所の重要文化財施設などに、消火用設備等を寄贈。養護施設への設置は今回が初めてとなる。
  ◇重要文化財保護、社会公共福祉も
 小高い丘の上に建ち、津波の際には緊急避難場所にも指定されている子山ホーム(いすみ市深堀685、森田雄司園長)では現在、67人の子どもたちとスタッフが10ホーム(同園小規模グループケア6、地域に小規模グループケア2、地域小規模児童養護施設2)に分かれて生活している。この日、子山ホームを訪ねたのは、(一社)千葉県消防設備協会の秋葉幹夫理事、同じく消火器設置等の施工を担当した巨X防災設備の森正義社長のほか、同協会の古瀬敏幸氏と千葉県消防設備協同組合の川ア裕弘事務局長。
 贈呈者を代表して秋葉理事は、同協会が消防用設備等の普及により、火災からの被害防止等に寄与することを目的に、一般社団法人として県内全域で活動していることに言及し「2001年度からは、県内の重要文化財などの重要対象物を火災から守るため、微力ながら消火器セットの設置寄贈をさせて頂いているが、それらの対象となる養護施設には今回が初めてとなる」と説明。さらに「これを契機により一層、社会公共の福祉にも寄与していきたい」と述べ、あいさつとした。
 ◇子どもたちの安全、火災から守る術に
 受領者として子山ホームの森田園長は、「本日はこのような立派な消火器を頂いたことに対し、大変有り難く思う」とのお礼の言葉に引き続き「ご覧のように、ここは周囲を森に囲まれて、子どもたちが生活する場所である。あってはならないことだが、万が一にも火が森に燃え移った時などは、この消火器が役立つのではないかと思っている」と弁。さらに「現在でも月1回は、消防の避難訓練等を行っているが、これまでは消火器を部屋の中から持ってきていた。格納箱に消火器が設置されてからは、ここから一緒に消火器を持って集まるという訓練も取り入れている。この消火器を大事に、有効に使わせて頂きたい」と述べ、謝辞とした。
 ◇設置寄与と維持保全に大別
 同協会が行う「重要対象物の消防用設備等点検整備事業」は、消防用設備等の設置寄与事業(1号事業)と維持保全事業(2号事業)に大別。事業の実施内容は、1号事業が@重要対象物に消防用設備等機器を新規に設置A設置した消防用設備等機器は、協会から所有者等に贈呈書をもって寄贈し、その所有権は所有者等に移転。同じく2号事業は、重要対象物に設置寄贈した消防用設備等機器に、@保守点検A維持整備B清掃Cその他付帯事業――などの作業を行うもの。事業実施費用は、原則として同協会が、重要対象物の所有者等の同意を得て全額負担する。
 今回、子山ホームに寄贈した消火用設備は「ステンレス製消火器格納箱及びステンレス製強化液消火器2本」を3組。同じく本年度の重要文化財等の重要施設点検整備事業として、南房総市の石堂寺(国指定重要文化財、県指定有形文化財等、消化器等設置=椛蜷ャ防災)と木更津市の須賀神社(県指定有形文化財、消化器等設置=潟Gノモト防災工業)にも寄贈。今月12日には、石堂寺(坂本英海住職)での贈呈式を予定している。k_times_comをフォローしましょう
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