高知県観光振興部は、新足摺海洋館の建設に向けた基本設計者を選定するため、公募型プロポーザル方式により審査した結果、大建設計(大阪市)と艸建築工房(高知市)の共同体を候補者とした。近く契約する見通し。基本設計の納期は2017年2月28日で、引き続き実施設計も随意契約を結ぶ予定。
公募型プロポーザルには同JV1者のみが参加した。審査委員会は1月30日に行われ、プレゼンテーション、質疑応答を実施。同JVの提案に対し「基本計画の内容を十分に理解し、それらを実現するための提案がなされていた」と評価した。合わせて「水槽の形状など費用対効果を十分に検討するとともに、発注者との十分な協議を踏まえ建設コストを抑制しつつ、必要な展示(演出)には重点的に取り組んでほしい」「地域や周辺施設をけん引する拠点施設となるために、水族館に求められる機能だけでなく、地域の周辺を促す施設となるように」と要望した。
想定規模は、延べ3500平方b以内。現敷地の南側の用地を取得・拡張し、約2万4000平方bの敷地に建設する。基本設計では、配置計画や工程計画などのハード面、展示生物の決定や展示手法などのソフト面などについて検討を進めていく。基本計画段階での展示計画では、400〜500dの大水槽を設置しサンゴの群生を表現したり、複数の中規模の水槽を使い足摺半島の改定の造作的に作りこんだり、パネル、模型、標本などで多種多様な自然・生物を展示する方針となっている。
今後は、17年末に実施設計を完了させ、18年年明けに新館の建設工事を発注する予定。19年度末までに完成させ、生物の移設、既存施設の解体、外構工事などを経て、20年5月の完成を目指す。既存施設の規模は鉄筋コンクリート造地下1階地上3階建て延べ2425平方b。概算工事費は外構、解体工事を除き約30億円。
建設地は土佐清水市三崎4039ノ1ほか、既存施設の西側を予定している。
提供:建通新聞社