福井県建築工業会(西野左武朗会長)の新春懇談会は8日、福井市大手のザ・グランユアーズフクイで盛大に開かれ、来賓含む約80人が業界の健全な発展に向けて邁進することを誓い合った。
冒頭、国歌および18年福井国体に向けてアレンジされた新福井県民歌を斉唱後、同会ロゴマークの審査報告が行われ、採用された澤田吉宏氏(大野建設工業)に表彰状が贈られた。
西野会長はあいさつで、「県内は高速道路の開通や国体に向けた整備が着実に進み頼もしい状況にある。しかし、建築業界は資材高騰や慢性的な職人不足で厳しい状態が続いている」と取り巻く環境を懸念し、昨年起きた杭打ち不正問題に触れ、「元請けが厳しく問われ、工業会でも委員会を立ち上げ検証した。安全安心で優れた建物を目指し、元請けと下請けが一致協力して各々の責務を果たさなければならない」と指摘。その上で、「それには信頼関係を構築することが大事であり、建築関係者の交流を広めていきたい。今年は顔を合わせお互いが信頼し、見る、聞くの対話、会話の場所を設け、さらに親睦を深めていきたい」と抱負を述べた。
続いて、来賓の石塚博英副知事が北陸新幹線県内延伸に伴う移転物件や国体関連施設の整備などで協力を求めて祝辞。同会が県土の発展に欠かせない存在であるとした西川一誠知事の祝電も披露された。
その後、塩浜都広名誉会長の力強い乾杯発声で祝宴に入り、出席者らは和やかな雰囲気のなか懇親を深めた。中締めは五十嵐穣治県建築住宅センター理事長が務め、最後に上木雅晴名誉顧問が感謝の言葉を述べた。
また懇談会に先立ち、会員らは佐佳枝廼社で業務安全祈願祭を執り行い、神前に玉ぐしを捧げるなどして今年1年の安全を祈った。