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日本工業経済新聞社(茨城)
2016/02/09

【茨城】偕楽園公園整備基本計画を発表

 水戸市公園緑地課は、このほど偕楽園公園(千波公園等)整備基本計画(素案)をまとめ、意見公募手続を開始した。重点施策として少年の森の遊びの空間づくりに3億300万円、ふれあい広場の環境づくりに1億9500万円、千波湖を眺望できる展望広場づくりに1億9400万円など、概算事業費8億300万円を想定。2016〜23年度をめどに整備を進めていく。さらなる魅力向上を図るため、飲食や物販、情報発信など複合機能を有する新たな観光交流拠点の形成や、新エントランスゾーンの整備、少年の森の拡充も提示している。
 市は1986年、県とともに千波湖周辺整備計画を策定し、偕楽園・千波湖周辺(約300ha)の環境整備を進めてきた。それから約30年が経過したことから、時代の変化に対応しながら世界に誇る公園づくりを図るため、求められる機能の再検討やゾーニングの見直しを行う必要があると判断。
 計画案の重点施策には、@ふれあい広場の環境づくりA少年の森の遊びの空間づくりB千波湖を眺望できる展望広場づくりC偕楽園や千波湖、まちなかを結ぶ西の谷の魅力づくりD市民が憩う、健康増進の環境づくり―を掲げる。
 @は駐車場の拡張(約100台)や園路の改修、イベントを支える電源設備の整備などを推進。雨天時に使用が制限されることがあるため、暗渠排水などによる排水施設の整備や盛土による現況地盤のかさ上げなども行う。
 Aでは、市への払い下げを予定する林野庁宿舎跡地を活用し、ドッグランの整備や駐車場の拡張を実施する。林野庁宿舎跡地の建物は解体する。
 研修センター跡地のBは高台にあることから、展望広場を整備するとともに、利便性向上に向け駐車場を拡張する。新たなスポットとしてシンボルツリーやフォトコンテストなどの仕掛けづくりも検討する。
 Cには8100万円を投入。薬草園の拡大整備や大型車の利用が可能な駐車場への改修、案内板の設置などを行う。まちなかとの回遊性を高めながら、かつて水戸城の外堀だった歴史を感じられる場を目指していく。
 Dではロッカールームやシャワールーム、休憩スペースを備えたランニングステーションを整備。概算事業費は3000万円。ロッカーは50〜100個、シャワーは5〜10個を想定。
 これらの整備計画は、@、A、Dを16〜19年度(前期)に、Bを20〜23年度(後期)に、Cは16〜23年度に進めていく。
 このほか、事業実施に向けた課題の整理として、さらなる魅力の向上も検討。
 道の駅をイメージした観光交流拠点は敷地規模を1〜2ha見込み、民有地のレイクサイドボウル跡地などを候補地とする。大規模な飲食・物販施設、情報発信、体験、イベント、駐車場といった機能を持たせる。民間活力を利用するPFIについても考慮する。
 新エントランスゾーンは、都市計画道路梅戸橋桜川線の整備にあわせ、沿道に必要な施設の整備計画を検討。具体的には、多目的広場や健康遊具、駐車場、公園利用者のための飲食、休憩施設などを挙げている。また、回遊性の向上として桜川を横断する橋の新設、桜川堤防上の歩道へのルートの新設なども検討する。
 少年の森の拡充については、県赤十字血液センター跡地の用地取得を関係機関と協議する。整備イメージは大型遊具や駐車場の拡張、健康遊具の設置など。
 素案に対する意見の提出期限は3月4日まで。
 問い合わせなどは、都市計画部公園緑地課(電話029―224―1111、内線56