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日本工業経済新聞社(山梨)
2016/02/09

【山梨】企業誘致へ中部横断道沿線活性化ビジョン案

 2017年度開通見通しの中部横断自動車道の沿線地域の活性化について検討する協議会が4日に甲府市内で開かれ、県が活性化ビジョン素案(案)を提示した。案では、開通によって時間距離が短縮されるため、交流(観光)の拡大や企業誘致、定住促進、アクセス道路の整備などに取り組むとしている。
 中部横断道路の開通によって、自動車による「2時間交通圏」が拡大するとともに、沿線地域が日本海と太平洋、東京圏と中京圏をつなぐクロスポイントになり、利便性に優れたヒト・モノ・情報の交流拠点が形成されると指摘。
 これらに加え、沿線地域の自然や歴史、文化などの地域資源を効果的に活用することで、活性化の可能性が拡大するとしている。
 具体的な取り組みとしては@交流(観光)拡大A産業振興B定住促進C基盤整備―を掲げた。
 交流拡大では、多様な観光メニューの創出や交流拠点の整備による観光客誘致、ICTの活用などによるインバウンド観光の拡大などを行う。
 産業振興では、企業の生産拠点や物流拠点の誘致、本社機能の誘致、農林産物の戦略的なマーケティングによる国内外の販路拡大などに取り組む。
 定住促進では、地域の魅力発信などによる移住・二地域居住の促進、高速道路へのアクセス性向上などによる定住推進を実施。
 基盤整備では、中部横断道路の全線開通の促進、地域活性化ICやアクセス道路、周遊観光などに資する道路整備などを推進する。
 案に対して協議会では、「もっと県主導で事業推進を」「中部横断道路の4車線化を早く実現してほしい」などの意見や要望が出た。
 活性化ビジョンは、2月中旬ごろからパブリックコメントを行い、3月下旬に策定して公表する。
 協議会は、活性化ビジョンを策定するために有識者や県内産業界代表、沿線市町長、国県関係者で組織している。