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北陸工業新聞社
2016/02/04

【石川】金沢市/整備手法の企画案作成へ/片町きらら隣接地域で都心軸創生事業/新年度予算市長査定始まる

 金沢市の2016(平成28)年度当初予算案の市長査定は3日、都市整備局からスタートし=写真、昨年9月に商業フロアが先行オープンした「片町きらら」(片町A地区市街地再開発事業)に続き、金沢都心軸創生事業などを促進していく方針が示された。
 都市整備局の予算要求について、野口広好局長はアフター新幹線を踏まえながら交流拠点都市の推進に全力を尽くすため、「個性が際立つ魅力と活力あふれるまちづくり」「移住・定住の促進」「安全・安心の住みよいまちづくり」に取り組んでいくと説明。また、交流拠点都市をめざした活力あるまちづくりなど5つの重点施策を柱に主要事業の概要を示した。
 都心軸の再整備に関して、現在、基本設計が行われている金沢駅武蔵南地区市街地再開発事業は新年度の都市計画決定及び事業認可、本組合設立など地元支援を推し進めるとし、複合商業施設の建設を目指して基本計画を策定中の近江町市場暮らし・にぎわい再生事業については、新年度も引き続き、実施設計や仮設店舗建設を支援する。片町A地区に続く都心軸の老朽ビル再整備に向け、「片町きらら」に隣接した地域の関係者と意見交換を重ねた結果、共同化に向けた検討会の立ち上げに目途がたったため、金沢都心軸創生事業で地元の初動体制を支援する考えを示した。新年度には整備手法の企画案作成が進められる見通し。
 都市機能と居住機能を公共交通で結び、集約化に向けた誘導を推進するための集約都市形成計画策定事業については、今年度に引き続き、新年度も検討を進め、早期に計画を策定したいと説明。
 移住・定住促進事業では、郊外部における移住者の住宅取得支援を充実させるとし、森本駅周辺整備事業における駅東広場の整備に取り掛かり、交通結節点機能の充実とにぎわいの創出につなげる。現在建設中の城北市民運動公園屋内プールは今夏に建築物が完成することから、外構整備に加え、屋内広場の建設などを着実に進めていく。
 このほか、卯辰山公園再整備は、新年度から眺望の丘(仮称)の整備に着手する考えで、緑住宅建替事業では未耐震住宅の解消に向けて事業の推進が図られる。
 山野之義市長は新年度当初予算の編成に際して「国の経済施策に呼応し、市独自の施策も織り込みながら地域経済の活性化に資するとともに、新幹線開業2年目を迎え、『本物』と『広域』にこだわり、積極的な予算編成に取り組んでいく」と述べた。

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