日本工業経済新聞社(山梨)
2016/02/04
【山梨】遊亀公園と動物園の整備計画案を提出
甲府市の遊亀公園と付属動物園の整備計画を検討していた計画策定委員会(佐々木邦明委員長)は3日、整備計画案を樋口雄一市長へ提出した。案を基に市では整備計画の策定を進める。
整備計画案について佐々木委員長は「動物園の機能にとどまらず、地域、山梨の核となるような施設として計画させていただいた」と説明。樋口市長も「未来へ誇りを持ってつないていける動物園としていきたい」と応じた。
他の委員も「来園者が憩える場所に」「公園の名前に亀が付いており、世界中の亀が見られる園に」などの声を寄せた。
整備計画案によると、「ふれあい」をコンセプトに動物園を再整備する。土地利用は、動物園を約1・5倍の2hに拡張するが、公園は3分の2の0・8hに、池は5分の1に縮小。
施設は、動物園と公園を融合させ、景観、子育て世代や高齢者に配慮した整備を行う。また、休養や散策、安らぎ、にぎわいの公園整備、特徴を活かした動物展示、学習施設の整備、歴史文化の保存、協働の場の整備などを整備方針にした。
施設配置については、エントランスを中央に配置して主園路を活用。建築物は極力合築して費用を抑制し、建ぺい率12%をクリアする。ビジターセンターは、夜間の利用も想定してエントランスの位置とする。
展示については、ふれあい・家畜コーナーはエントランスに近い場所に、ゾウやチンバンジーは変化に敏感なため現在の場所とする。池は修景要素を残し、亀や白鳥が生息できる最低限の面積に縮小。休憩広場は、見学がひと段落する付近へ配置し、遊戯施設については事業手法や運営形態と合わせて検討する。
そのほか、安心・安全への配慮、ユニバーサルデザインや自然エネルギーの採用、水質の改善を行い、工事に際しては、開園しながらの施工となるため移設手法が重要と指摘している。
運営については、官民が連携した質の高いサービスを提供することを検討する。