県土木建築部は4日、28年3月に策定する予定の「おおいたの道構想2015」の素案を公表した。3月3日まで、素案に対する県民の意見を募集している。
16年3月に道路整備のあり方や目標、進め方を示す県中長期道路計画「おおいたの道構想21」を策定したが、その後の状況変化や27年10月策定の県長期総合計画「安心・活力・発展プラン2015」、28年3月策定予定の「おおいた土木未来プラン2015」を踏まえ、新たに、今後の道路事業を執行する上での指針となる計画を策定する。計画の対象期間は、28年度から「おおいた土木未来プラン2015」の目標年度と同じ36年度までの9年間。
素案では、道路整備の状況を、県内の国・県道の道路改良率が76・0%(26年4月現在)と九州中位の水準で、中山間地域を中心に未改良区間が多く、また、都市部では渋滞箇所や歩道未整備箇所が多く残っているうえ、さらに巨大災害に備える防災・減災対策や、道路施設の老朽化対策が喫緊の課題としている。
今後の道路整備の方向としては、26年度の道路関係予算は10年前の16年度に比して約3割減少しているなかで、既存施設の維持・修繕予算は約2倍に増えている。一方、新設・改良予算は半減している。今後も、維持・管理予算が高い水準で推移することから、効率的・効果的に進める必要があるとしている。
主要施策としての3つの実施方針を掲げ、それぞれに、31年度と36年度の目標指標を設定している。
実施方針別の目標指標は、次の通り。
▽評価指標=@26年時点A31年時点B36年時点
◇生活の安全・安心を高める道路整備
▽緊急輸送道路における橋梁耐震化率(%)=@86A100
▽啓開道路上の法面対策率(%)=@32A39B45
▽うち、最優先啓開ルート上の法面対策率(%)=@41A100(30年)
▽孤立集落対策(道路法面)(%)=@17A26B34
▽うち、迂回路なし(%)=@18A100
▽県管理道における法指定通学路の歩道整備率(%)=@73・5A78B80
▽橋梁長寿命化計画に基づく、早期対策が必要な橋梁の対策率(%)=@30A100(29年)
▽トンネル長寿命化計画に基づく、早期対策が必要なトンネルの対策率(%)=@23A100(30年)
◇まちの魅力を高める活力のある地域づくりを支える道路整備
▽主要渋滞箇所で対策を講じる箇所数(箇所)=@―A21B30
▽都市内の街路整備延長(市事業を含む)(`b)=@502A507B510
▽無電柱化整備延長(電線共同溝延長)(`b)=@65A74B78
◇県土の発展を支える道路整備
▽大分中心部まで概ね60分で到達できる地域の割合(%)=@73A76B78
▽地域高規格道路整備延長(`b)=@67A77B100
▽2次改築の整備延長(`b)=@―A20B50
▽1次改築の整備延長(`b)=@―A70B110
▽1・5車線的道路整備延長(`b)=@50A80B100
▽小規模集落から幹線道路へのアクセスが改善される集落数(集落)=@―A90B144。
提供:
大分建設新聞社