野洲市は、市議会でこれまで2度否決された市立病院整備関連予算を2月市議会に再々提案する。昨年5月市議会に続き、同11月の臨時市議会でも基本設計予算が否決されたが、その後、全議員が市内に病院は必要と表明したことなどから再々提案する。可決されれば、基本設計業務を6月に公告する見通し。
昨年12月の市自治連合会と全市議会議員の話し合いの場で全議員が市内に病院が必要と表明したほか、臨時市議会での反対理由が明らかとなった。
主な反対理由は、財政的な不安等、駅前の商業活性化ができない、産科が計画されていない等。
市は、市立病院による負担増が現野洲病院への補助金の予算額にプラス1・3億円で済む積算を示していること、徒歩10分圏内に大規模小売店がすでに展開していること、市内の民間診療所の産科19床によって対応できていることなどから、市民病院計画が市地域医療を確保する唯一の方策であると確認。基本設計予算案を再々提案することとした。
市立病院を計画によると、野洲駅南口ロータリー横の未利用の市有地に商業施設・交流施設と一体的に整備。病床数199床、9診療科、延1万4925uの規模。用地面積は約5500u。建設工事費53億7300万円、用地費、医療機器整備費など加えた整備費85億9225万9000円。収支では、病院事業損益の黒字化を開院8年目としている。
予算が通れば、基本設計の手続きに6・7月の約2ヵ月間を見込み、7月に設計者を決定する見通し。
市は再々提案について、1月21日の市議会全員協議会に報告した。その後、25日に野洲市自治連合会が市長および市議会に市立病院整備を再度推進する要望書を提出。26日に野洲市民病院を実現する会が同会設立書を市長に提出。2月1日に野洲病院支援継続可能性評価委員会を設置した。