ベアリング用ローラー製造の東振精機(能美市寺井町ハ18番地、中村敬社長)が同市粟生工業団地で計画の「東振精機粟生第2工場増設工事」は、設計・施工でトーケンが受注し、2日に地鎮祭と起工式が行われた。
計画によると、建設規模(増築部)はS造平屋一部2階建て延べ1万332・55平方メートル(建築面積8563・96平方メートル)。場所は粟生工業団地内にある同社粟生第2工場隣接地の粟生町西703番地1、2の敷地1万5657・11平方メートルとなっている。完成は9月末を予定している。
地鎮祭には同社や県、能美市、地元町会、工事関係者ら約50名が出席。神事ではトーケンの根上健正社長が鎌入れ、東振精機の中村社長が鍬入れを行ったほか、順に玉串を捧げて工事の安全を祈った。
起工式では中村社長が「新工場は環境や省エネ対策、自動化などのモデル工場になる。今年12月の創立60周年の記念事業に位置づけ、人類社会の発展に貢献したい。県、能美市の支援をお願いしたい」とあいさつした。来賓として田中新太郎県商工労働部長(知事代理)、酒井悌次郎能美市長が「海外企業にも信頼される高い世界シェアを誇るグローバルニッチトップ企業として他の追随を許さない。さらなる発展を遂げて欲しい」などと祝辞を述べた。米田敏勝市議会議長の発声で乾杯し、工場増設工事の着工を祝った。
今回の増設で本社工場で行われているニードルローラ製造を新工場に全面移転し、能力増強を図るとともに、粟生第2工場で生産している円すいローラについても増産可能な体制に整えていくことにしている。
投資額は約36億5000万円を見込んでおり、10月の操業開始を目指す。地元を中心に新規従業員約25名の採用を予定している。