明和町は、「新庁舎建設基本計画(案)」を策定し、公表した。計画案に対するパブリックコメントを29日まで受け付ける。
1960年に建築され築55年が経過した現庁舎は、以前から耐震性能や老朽化、内部スペースの狭小などさまざまな問題が生じている。これらの問題を解決するため、同町は新庁舎の建設を決定し、今回新庁舎建設に向けた基本計画案を策定した。
事業着手時期については、同町が進めている津波避難施設の建設や明和中学校の建て替えなど各事業との調整を図りながら進めていくため、現在未定としているが、工期的には町としてはおおむね、事業者の選定・発注から施設の完成まで3カ年を見込んでいる。
事業手法についても設計・施工を分割して発注する従来の方式や、設計・施工を一括で発注するDB方式、民間事業者に委託するPFI方式の3パターンを検討しており、今後決定に向け協議を進めていく。
建設地は、現在多気東部土地開発公社の所有地である明和消防署西側を予定している。消防署に隣接した場所に建設するのは、防災時などの迅速な対応が可能となることなどを理由としている。 新庁舎については、延べ約5700平方bの規模を想定しており、「安全・安心で利用しやすい防災拠点」、「町民が交流できるスペースを有する」、「環境に配慮した効率的・経済的」の3つの基本方針を軸に施設を構成する。
主な内部設備としては、災害時に備えた自家発電設備や蓄電池、雨水貯留設備、多言語や電子対応による総合案内板などの設置。災害時には一時的な避難場所として活用できる町民交流スペースや町の歴史などを発信する情報コーナー、町民相談室、キッズスペースや授乳室なども設ける計画だ。
その他、太陽光などの自然エネルギーを利用した発電設備や省エネルギーを目的としたLED照明、全熱交換機を採用する予定。また、建築物の環境品質と環境負荷の低減のため「CASBEE」を導入する。
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建通新聞社