京都府は、現行の第3次京都府国土利用計画(都道府県計画)を改定する。地域区分を北部・中部・南部の3区分から4広域振興局及び京都市の5区分に変更する考え。
2日開催の京都府国土利用計画審議会(土地利用計画部会)で骨子案を示した。
改定にあたり、新計画に盛り込むべき内容として、▽行政サービス維持対策として京都府北部地域連携都市圏5市2町(福知山市、舞鶴市、綾部市、宮津市、京丹後市、伊根町、与謝野町)をはじめとする複数市町による連携の推進▽低・未利用地及び空き家等の有効利用、農山村地域における耕作放棄地・空き家の発生防止、管理の適正化、有効利用による移住の促進▽農林水産業のブランド化、6次産業化等による成長産業化▽激震化・頻発化地震、風水害、原子力災害等への対応▽災害からのバックアップ機能(減災等)の強化(交通インフラの整備、エネルギー代替)▽太陽光、風力、バイオマス等の再生可能エネルギーの導入促進▽太陽光発電施設の設置にあたっての関係機関との調整による安全性の確保▽京都縦貫道、京都舞鶴港等の交流基盤を活かした観光誘客(ホテル等の建設に向けた規制緩和等)▽みやこ構想や学研都市などの大規模プロジェクトによる府域の魅力づくり▽文化庁等の政府機関の誘致等▽文化の再生に向けた歴史的建造物等の修復、町並み・景観の再生▽市町村合併に伴う広域振興局再編などを踏まえた地域区分とするため、4広域振興局及び京都市による5区分とする−などを挙げた。
今後は市町村への素案説明会等を経て年内に新計画を策定する予定。
同審議会ではこのほか、線引きの定期見直しによる市街化区域の拡大に伴う農業地域の縮小(7ヵ所)について審議した。
亀岡農業地域(亀岡市篠町篠)の3fについて、京都縦貫道篠インターチェンジに近く、既に亀岡消防署東分署等に土地利用が進められていることから、工業施設用地に変更し計画的な市街化を図る。
第二岡本総合病院移転工事が進む久御山農業地域(久御山町佐山)の6fについて、医療関連施設用地に変更し計画的な市街化を図る。
久御山農業地域(久御山市田)の11fについて、既存工場集積地であることから工業施設用地に変更し計画的な市街化を図る。
新名神高速道路八幡ジャンクション・インターチェンジ(仮称)近接地の八幡農業地域(八幡市美濃山)の4fについて、商業施設用地に変更し計画的な市街化を図る。
八幡JCT・IC近接地の八幡農業地域(八幡市美濃山)の3fについて、物流施設用地に変更し計画的な市街化を図る。
八幡JCT・IC近接地の京田辺農業地域(京田辺市松井)の11fについて、物流施設用地に変更し計画的な市街化を図る。同地域ではプロロジス(東京都千代田区)により賃貸型物流施設「プロロジスパーク京田辺」を開発する計画が進められている。
既存工場集積地と近接する井手農業地域(井手町多賀)の2fについて、工業施設用地に変更し計画的な市街化を図る。
なお府は3月開催予定の府都市計画審議会に線引き見直し案を諮る。