県生活環境部は1日、大分市の土地改良会館で第4回鶴見岳・伽藍岳火山防災協議会(会長・矢野哲幸県生活環境部危機管理監)を開いた。学識経験者、九州地方整備局、気象庁、県、関係市町、警察、消防、自衛隊などの委員31人が出席。防災対策の前提となる二つの火山の噴火シナリオを決め、噴火警戒レベルなどについて意見を交わした。
噴火シナリオは、鶴見岳の噴火場所を鶴見岳山頂(北西にある地獄谷赤池噴気孔付近を含む)とし、噴火の規模は、溶岩流1億5000万立方b、火山灰40万立方b、大きな噴石の到達範囲は火口から約4`b、火砕流1900万立方b、約5`b以内に厚さ20aの火山灰が降ると想定した。また、伽藍岳の噴火場所を、山頂南側にある爆裂火口付近の噴気地帯とし、噴火の規模は、鶴見岳と同規模の火砕流や溶岩流が発生すると想定した。
噴火警戒レベルは、気象庁が示した案では、最も危険なレベル5の場合、一次避難区域(火口から2`b以内)、二次避難区域(同3`b以内)、三次避難区域(防災マップに示した被害想定区域)の3段階で避難指示をするとともに、それぞれの区域内の国道・県道を通行止めにするとしている。
協議会では、この案を基に検討を加え、28年度中に噴火警戒レベルを設定し、その後、各区域内の避難場所や避難ルートなどを検討することにしている。
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大分建設新聞社