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建通新聞社(中部)
2016/02/02

春日井市 新型市民農園基本計画骨子案を策定

 春日井市は、新型市民農園基本計画の骨子案を策定し、市議会文教経済委員会で明らかにした。同市の市民農園は、親子で参加できる農業体験事業など、これまでの市民農園とは違った形が求められており、レクリエーション・食育・生物多様性保全・都市と農村の連携などの展開が必要となっている。同計画は多様化した期待に応え、幅広い世代が楽しめる新たなレクリエーション型の市民農園整備の基本的な考え方を示すものとなる。
 同市は、施設や場所、整備時期について今後検討を進めていく。開設場所は、▽アクセス▽景観▽公共施設・団体の存在▽土地の形状▽農地転用・施設整備の実現性―などを考慮する。
 基本理念は「市民とともに成長する市民農園〜農の恵みを感じながら〜」とした。基本方針は、▽「まちの魅力」を発信できる新たな価値を生み出す場▽農の恵みと身近な自然の素晴らしさを感じられる場▽幅広い世代の利用者が一緒に楽しめる場▽人と人とのつながりを育む場▽利用者とともに考え成長する場―としている。
 導入機能には農体験・学習機能(日帰り農園、滞在型農園、収穫体験農園)と交流・レクリエーション機能(芝生広場、ふれあい交流の場)を挙げた。
 施設・設備として日帰り農園は貸農園・農機具倉庫・資材庫・休憩所・手洗場、滞在型農園は滞在型ラウベ(小屋)・農園、収穫体験農園は収穫体験農園・農機具倉庫・休憩所・手洗場を、芝生広場は遊具、ふれあい交流の場は管理棟・調理棟・バーベキュースペース・駐車場・レストランを想定している。
 基本計画策定に当たっては懇話会・アンケート・ワークショップを実施した。望まれるサービスは、▽とれたて野菜を味わう▽栽培指導▽農具貸し出し▽収穫体験―など。また、施設・設備は、▽休憩所▽野菜直売所▽レストラン▽バーベキュー場▽芝生広場・イベント広場▽遊具▽駐車場▽滞在型コテージ▽更衣室・シャワー室▽図書コーナー―などが望まれていた。
 同市の市民菜園と市民農園は、2015年4月1日現在で市民菜園は1カ所232区画(1万0125平方b)、市民農園は24カ所394区画(1万6841平方b)。新規開設や園地の拡大が困難な状況となっており、駐車場やトイレ・休憩所もなく、未経験者への栽培指導もない。
 基本計画策定はエスティ環境設計研究所(福岡市博多区)が担当した。

提供:建通新聞社