十日町市は、「バイオマス産業都市構想(案)」をまとめた。16年度から25年度までの10カ年を計画期間に位置づけ、総合計画に定める基本施策のうち「循環型社会の構築」、「災害に強いまちづくり」、「林業を含む総合的な産業振興の実現」を目指し、数値目標の達成と事業化プロジェクトの推進に取り組む。
数値目標においては、現状99%と高水準の廃棄物系バイオマス利用率について、利用方法などの再検討を行い、100%への引き上げを目指す。未利用バイオマスでは、農作物非可食部などのエネルギー化を図り、15年度の炭素換算量83%を90%まで拡大する。
事業化プロジェクトについては、▽使用済み紙おむつの燃料化▽きのこ廃菌床の燃料化と肥料化▽廃棄物系バイオガス発電▽もみ殻の燃料化と堆肥化−に取り組む。
このうち「バイオガス発電プロジェクト」は、市内から発生する生ごみなどを利用して発電するバイオガス化施設を整備するもの。16年度は建設予定地の検討に着手し、17年度は基本計画の策定、18年度に事業の発案、特定事業の選定を行い、19年度に契約の締結と着工、20年度の運転・売電開始を目指す。総事業費には17億7000万円を見込む。
また「きのこ廃菌床の燃料化と肥料化プロジェクト」では、きのこ廃菌床をペレット化、固形燃料とするためのプラントを整備する。18年度に実施設計を行い、19年度に建設に着手・同年度内での運転開始を図る。事業費には3億500万円を想定している。
その他「使用済み紙おむつの固形燃料化プロジェクト」では、紙おむつの固形燃料化施設を整備する。16年度に基本・実施設計を行い、17年度の着工、18年の運転開始を目指す。事業費に2億1000万円を見込んでいる。