松山市道後温泉活性化計画審議会(会長・柏谷増男愛媛大学名誉教授)が25日開かれ、近く発注が見込まれる道後温泉椿の湯別館新築の施設概要が示されるとともに、工事期間を約11年としていた道後温泉本館改修を大幅に期間短縮する案が審議された。
椿の湯別館建設は、既存施設隣接地(西側)の民有地1450平方bに建設されるもので、規模は鉄筋コンクリート造2階建て塔屋付き延べ1500平方b程度。設計は鳳建築設計事務所(松山市)が担当した。場所は道後湯之町19。現在、建設地となる民間施設の解体作業が進められている。
施設内容は、1階がロビーや露天風呂を備えた男女浴室、2階が60畳の大広間や休憩個室、外国観光客や女性・身体障害者が湯帳を着て入浴する専用浴室を整備する。松山市は建設費として6月補正予算で3億6805万円と2016年度までの債務負担行為11億円(限度額)を設定している。
道後温泉本館改修は、えひめ国体(17年秋)終了後に計画されており、05年度にまとめられた修復予備検討では工期が約11年、事業費約20億円が見込まれていたが、最新技術・工法を用いるとともに、改修内容を再検討した結果、浴室の改築を取りやめ鉄骨フレームによる構造補強に変更。壁内部に構造用合板を設置し、耐震機能を強化。屋根葺き替えの中止−など耐震補強に特化した改修に変更することにより、工期の大幅短縮や事業費の抑制を図る整備案を審議会に示し、2月末に予定する次回会合で工事期間や事業費など具体的な提案を事務局(松山市)が提案する。
提供:建通新聞社