県土木建築部は27年度末に、県生活排水処理施設整備構想2015を策定する。22年3月に策定した同構想2010では、41年度末の生活排水処理率を90%と定め、各種整備を進めてきたが、25年度末の県の生活排水処理率は71・2%と九州平均(82・9%)や全国平均(88・9%)とは大きな開きがあり、早急に生活排水処理施設を整備する必要がある。一方、整備済み地区では、生活排水処理施設の老朽化対策が求められている。これらの課題を解決するために同構想2015を策定することにした。このほど、その素案を公表し、1月31日まで県民の意見を募集している。
素案では、同構想2015の期間を28年度から47年度までの20年間とし、生活排水処理率の目標を、基準年度25年度の71・2%を、中間目標年度の37年度には90・0%に、目標年度の47年度には100・0%に設定している。また、新たに、水洗化率の指標(公共下水道などの集合処理に合併処理浄化槽の個別処理を加えた値を人口で除して算定した指標)を加え、その目標を25年度の63・1%を、37年度には82・5%に、47年度には93・0%に設定している。
目標達成のために、集合処理施設(公共下水道、特定環境保全公共下水道、農業集落排水、漁業集落排水、コミュニティー・プラント)103ヵ所の長寿命化計画の策定や、個別処理では、合併処理浄化槽への転換を進めるとしている。
そのほか、処理場の統合や下水熱エネルギーの有効利用、処理汚泥の有効活用と減量化など推進することにしている。同構想2015は、生活排水処理施設の整備状況など社会情勢の変化を考慮して、5年ごとに構想を見直す。
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大分建設新聞社