石川県議会議員の環境農林建設委員会が22日開かれ、この中で常田功二土木部長は金沢城公園第3期整備計画の概要を報告した。
第3期整備計画は、(1)鼠多門、鼠多門橋の復元整備(2)鶴の丸休憩所一帯の再整備(3)石垣の計画的な保全対策―の3本柱。
鼠多門の特徴について部長は、▽金沢城三御門(石川門、河北門、橋爪門)の二の門と異なり連続した石垣内に扉がある▽石垣の上に威容を誇る二層二階の櫓が建つ▽三御門の枡形門とは異なる単体の門―と説明。
鶴の丸休憩所の役割について、▽休憩・飲食などの来園者へのおもてなしの充実▽建物前面をガラス張りとし、菱櫓や五十間長屋、橋爪門のパノラマを堪能▽公園自体が歴史展示館であり、その情報発信拠点とする―とした。
石垣の保全対策については、利用者の安全確保、金沢城の特徴である重要な遺構保全の観点から効果的に進めるとした。
スケジュールに関して鼠多門、鼠多門橋は17年度中に、鶴の丸休憩所は先行して16年度に着工したいとした。石垣保全対策は20年度からとなる。
金原博委員が、鼠多門橋について「昔通りの木橋の復元は厳しいのか」と質したのに対して部長は「昔の堀が現在は道路となるなど状況が変わっている。なるべく史実に忠実に復元したいが、状況に合わせて構造などを見直したい」とした。