熊本市は、平成28年度当初予算案の政策的経費について、各局からの予算要求概要を明らかにした。予算編成過程の透明性を確保するため24年度から公表しているもの。熊本西環状線整備に58億906万円、道路橋梁防災対策に16億7827万円など27年度予算を上回る額を要求したほか、中学校空調設備整備13億8083万円や新規に幼稚園・小学校空調設備設計9752万円などを盛り込んだ。
土木事業関係で、砂原四方寄線や花園・池上インター線などを整備する西環状線整備費は27年度予算に比べ1%増。老朽橋の改修や耐震補強、架け替えに取り組む道路橋梁対策は同2倍の予算額となっている。植木体力・健康づくり拠点整備事業として公園1期造成工事費を上げた。
建築事業関係の要求額は、小中学校校舎や中学校体育館を増改築する義務教育施設整備に16億295万円(27年度予算比59%増)、市営住宅維持修繕11億3641万円(同39%増)など。中学校空調設備整備は、全校の普通教室にエアコンを設置するもので、28年度から新規に工事着手する。
調査設計関係では、花畑町別館解体設計、植木体力・健康づくり拠点体育館実施設計、市電路線延伸検討調査、幼稚園・小学校空調設備設計などを予算要求している。
同市は昨年10月に28年度予算の編成方針を発表、一般会計の総枠フレーム案として27年度当初比1・8%増の3015億円を試算し、このうち投資的経費は同16・2%増の523億円。今回の要求概要は、現段階での主なものを挙げており、今後の国の動向や関係機関との協議等を踏まえ、変動することがあるとしている。
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西日本建設新聞社