日刊建設工業新聞
2016/01/19
【鳥取】国交省日野川 日野川整備計画を年度内に策定
日野川河川整備懇談会(座長道上正規鳥取大学名誉教授、委員10人)は14日午後1時から第4回懇談会を米子市糀町1丁目、西部総合事務所講堂で開き、国土交通省日野川河川事務所が取りまとめを進めている今後おおむね30年を期間とする日野川河川整備計画(案)を承認した。今回の委員からの意見を反映して今月中にも正式な案を公表、そのあと県知事や関係自治体の意見を聞き3月末には日野川水系河川整備計画(国管理区間)を策定する。
国交省日野川河川事務所では2009年3月に日野川水系河川整備基本方針を策定、12年12月に学識経験者らからなる同懇談会を立ち上げて計画策定を進めている。河川整備計画は「安全・安心な暮らしを確保する」「ふるさとの川の恵みと豊かな暮らしを潤す」「豊かな自然と歴史を継承し、人と川とのふれあい・学びの場をはぐくむ」の三つが基本理念の柱。洪水対策では100年に一度を想定し、日野川においては1945年9月洪水、法勝寺川においては59年9月洪水―とそれぞれ同規模の洪水に対して洪水氾濫による浸水被害の防止が可能になる。主な河川工事の種類とカ所は、日野川が築堤(断面確保)が伯耆町立岩、同溝口(2カ所)、河道掘削が伯耆町大寺・岸本、同岸本・立岩・小町、同溝口・宇代、同溝口・中祖、堰改築・継ぎ足しが大寺・岸本、同小町・岸本、同宇代・溝口。法勝寺川は、築堤(断面確保)が南部町原(左岸4カ所)、同法勝寺(右岸3カ所)、河道掘削が米子市青木・榎原、南部町法勝寺・米子市榎原、南部町法勝寺・原、支川処理対策が米子市青木。また費用便益分析によると全体事業(案)の費用対効果は総費用73億円で総便益1631億円を見込み、便益比(B/C)22・4。このうち2016年度からの当面5年間の実施内容(案)の費用対効果分析は総費用20億円で総便益913億円を見込み、便益比44・7としている。