トップページお知らせ >地方ニュース

お知らせ

地方ニュース

日刊建設タイムズ社
2016/01/18

【千葉】産廃排出量2180万t以下/県が廃棄物処理計画案/新規に再生土適正利用等

 県環境生活部循環型社会推進課は「千葉県廃棄物処理計画案」をまとめ、15日からパブリックコメントを開始した。計画期間は2016〜20年度の5か年。同計画では「3Rの推進」「適正処理の推進」「適正処理体制の整備」の3本柱により、高水準の廃棄物排出量や不法投棄などの課題を克服し、実効性のある施策展開を目指す。適正処理の推進では「産業廃棄物再生品(再生土)の適正利用の推進」と「原発事故由来の放射性物質を含む廃棄物の適正処理」を新規施策として盛り込んだ。
  数値目標では、産業廃棄物の排出量を13年度実績2117万tからの増加を3%以下に抑え、2180万t以下とする。再生利用率は、13年度実績が55・9%で、前計画の目標値61%以上に達していないことから、汚泥や混合廃棄物などの資源化の取り組みを促進することで、前計画で設定した61%以上を引き続き目指す。また、最終処分量は13年度実績31・3万tから1%減の31万t以下に抑えることとした。
  一般廃棄物は、排出量を13年度実績218万tから10%減の196万t以下とし、一人1日当たりの家庭系ごみ排出量を国と同じ500g以下とする。また再生利用率は、13年度実績23・5%から前計画で設定した目標値の同30%以上を引き続き目指す。最終処分量は13年度実績が16・3万tで、前計画の目標値13万t以下に達していないことから、引き続き13万t以下に抑えることを目標とする。
  新規施策のうち産業廃棄物再生品(再生土)の適正利用の推進では、建設汚泥の再生土等の産業廃棄物再生品を、埋立資材として使用する例が増えているため、埋め立てによる周辺環境への影響を及ぼすことがないよう管理パトロールや立入調査を実施するとともに、有効な取り組みを検討する。また、原発事故由来の放射性物質を含む廃棄物の適正処理では、市町村及び事業者に対し、処理基準に沿った適正な処理について、必要な情報の提供や助言を行うとともに、国民の理解が促進されるよう国に働きかけを行う。
  このほかの新規施策では、使用済小型電子機器の回収体制の構築、優良リサイクル製品の認定制度の導入、水銀廃棄物の適正処理の推進、海岸漂着物の発生抑制、県災害廃棄物処理計画の策定などが盛り込まれた。
  同計画による主な施策は次の通り。
  ▽3Rの推進=@3Rを推進する県民運動の展開A市町村と連携した3Rの推進B「知識から実践」を定着させる環境学習の推進C排出事業者における自主的な廃棄物の排出抑制や資源化の取組促進D循環産業の活性化E循環資源等の利用の促進Fバイオマスの活用の推進G各種リサイクル法の順守の指導H産業廃棄物に関する統計情報等の活用による実態把握方法等の検討
  ▽適正処理の推進=@優良産廃処理業者認定制度の活用A産業廃棄物管理票(マニフェスト)の電子化の普及促進B有害廃棄物の適正処理の推進C産業廃棄物再生品(再生土)の適正利用の推進D環境美化意識の向上と実践活動の推進E海岸漂着物の処理の推進F産業廃棄物の不法投棄監視と不適正処理に対する指導の徹底G不法投棄廃棄物の適正な管理の確保と支障除去対策の実施H建設廃棄物の発生から処分までの一元的管理の推進I原発事故由来の放射性物質を含む廃棄物の適正処理
  ▽適正処理体制の整備=@一般廃棄物処理施設の計画的な整備と適正な維持管理A産業廃棄物処理施設の整備と適正な維持管理B災害廃棄物の処理体制の整備C廃家電等の処理費用負担に対する意識向上D産業廃棄物処理施設の整備のための検討E施策や制度の実施に関する国への提案・要望k_times_comをフォローしましょう
times