日本工業経済新聞社(山梨)
2016/01/18
【山梨】県が廃棄物総合計画素案
県は、2016年度から20年度までを対象とする「第3次廃棄物総合計画」の素案をまとめた。数値目標としては、産業廃棄物の再生利用率は汚泥などの再生利用促進で1%増(13年度55%→20年度56%)、最終処分量は1%減(13年度15万4000t→20年度15万3000t)に設定している。
産廃の総排出量については、リニア中央新幹線や中部横断自動車道の建設などにより増加を見込んでいるが、国の目標である3%増(12年度→20年度)よりも抑えた1%増(13年度→20年度)に設定。
県によると、県内の産廃の総排出量は、建設工事に伴うがれき類などの建設系廃棄物が増加しており、発生抑制に取り組むが、リニア工事などで増加を予測。
産廃の再生利用は全品目で利用率が向上しており、がれき類は99%まで進んだが、総排出量の5割を占める汚泥は再生利用率が2割を下回っているため再生利用を進める。
最終処分場で委託処分されている産廃は減少しているが、建設工事の増加によって骨材生産が拡大し、砂利洗浄汚泥が増加しており最終処分量全体は増加している。そのため、再生利用を進めて最終処分量を削減する。
一方、一般廃棄物の最終処分量は、溶融スラグの生産中止などによる最終処分の焼却灰の増加により増えているため、発生抑制や再生利用を推進する。13年度の最終処分量は3万1000tで、20年度は8000t減(25・8%減)の2万3000tを目標とする。
そのほか、不法投棄対策の強化、適正処理への啓発活動を推進する。
廃棄物総合計画の素案は県ホームページのパブリックコメントのコーナーに掲載。2月12日まで意見を募る。