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日本工業経済新聞社(群馬)
2016/01/18

【群馬】女性による職場環境改善策提案ワークショップ

女性による職場環境改善策提案ワークショップが15日、前橋市の群馬男女共同参画センターで開催された。「私たちがもっとイキイキ輝ける建設産業を目指して!」を合い言葉に業界への女性進出促進策を話し合った。技術者や学生が女性ならではの視点で、職場環境や雇用条件などさまざまな角度から課題抽出を図った。
ワークショップには県や市の技術職員、群馬県建設業協会や群馬県測量設計業協会の会員企業で働く社員、群馬大学、前橋工科大学、群馬高専の学生の計30人超が参加。「期待される職種の拡大」「新技術・新工法の提案」「職場環境の改善」「安心して働ける雇用条件の確立」−のテーマ別に4班に分かれ、各テーマ実現に向けて課題を抽出した。
「期待される職種の拡大」について話し合った班からは「危険を伴うからこそ繊細な目線から管理面で行き届く部分がある」など、コミュニケーション力や感性が生かせるとの意見が挙がった。女性がスキルアップできるように、会社による資格取得応援が重要との声もあった。
「新技術・新工法の提案」では、実際に働いている技術者から「山岳地の現場で男性はどんどん登るが自分だけ遅れる」など、腕力や持久力面の解決策が必要性が訴えられた。これらが解決できれば「年齢を重ねても働くことができる」との指摘もなされた。
「職場環境の改善」では、女性技術者のネットワーク構築やライフワークバランスの理解促進などが挙がった。参加した学生からは「女性の先輩がいるのか不安」など、業界への女性進出の遅れを背景にした切実な声が聞かれた。「男性が所構わず着替えることを止めてほしい」など、男性に対しても意識向上を訴えた。
「安心して働ける雇用条件の確立」では、休暇の充実や出産後の復帰、自由な働き方の導入、子育て応援、会社の枠を越えた女性同士の交流の場の必要性などが課題として抽出された。
ワークショップは今後、2月3日と24日にも予定。今回抽出した課題の解決策を話し合うとともに「職場環境改善策提言書」を取りまとめる。3月20日には「求む!建設系女子」と題した講演会も行われ、提言書を発表する。並行して就職広報誌も作成し、女性技術者の視点から建設産業を周知する。県内の高校や県内外の大学などに広く配布し、女子学生の建設産業への就職後押しを目指す。
今回のワークショップは県建設企画課が主催。高崎測量(高崎市)が運営補助を行っている。