近畿地方整備局は、精華町の国立国会図書館関西館に新館を建設する。
国立国会図書館関西館新館(仮称)の計画によると、精華町精華台8−1−3の敷地8万2659・41uにS造一部SRC造地下1階地上7階建(2棟)、延2万5001・94u(建築面積4680・86u)の倉庫(書庫)を増築する。建物高さは26・35m。
国立国会図書館の東京本館と関西館の両館を合わせた書庫が29年度末に配架率95%を超える見込みのため、関西館に新たに書庫を整備する計画が浮上。関西館第2期施設整備として今後の資料増加45年分に対応させる方針。書庫の収蔵能力は第1期施設(約600万冊)と合わせて約2000万冊規模に増加する。
関西館第2期施設整備に向けたこれまでの主な取り組みをみると、20年度までに都市再生機構(UR)から建設用地を取得。21年度事業で関西館第2期基本計画検討等検討業務を一般社団法人公共建築協会(東京都中央区)で実施し、その後、25年度事業で関西館(第2期)敷地調査業務を川崎地質西日本支社(大阪市天王寺区)で実施した。
関西館増築棟設計業務は日本設計関西支社(大阪市中央区)が担当。業務内容は増築棟(書庫)の新築設計(基本設計、実施設計、数量積算)。
なお国立国会図書館の28年度予算案(概算決定)によると、施設費は前年度比7・9%減の14億2600万円。関西館第2期第1段階施設の初年度整備経費1億6000万円(総額143億2600万円、28〜31年度国庫債務負担行為限度額)を要求通り確保した。このほか関西館のパッケージ型空調設備や閲覧室照明設備更新などに2億4600万円を配分する。
現在の関西館は第1期施設として整備され、14年10月に開館。規模は地下4階地上4階建、延約5万9500u。設計は陶器二三雄氏(陶器二三雄建築研究所)。施工は竹中−住友−五洋特定建設工事JV。