福島建設工業新聞社
2016/01/15
【福島】県下59市町村/歩切り「年度内根絶」
改正品確法(公共工事品質確保促進法)の運用指針に基づく発注事務の適正化で、県と59市町村は、このほど開いた県ブロック発注者協議会で、指針に示された主要事項に対する目標設定で合意した。「歩切り」は今年度内に全廃。低入札価格調査基準・最低制限価格も28年度末までに、全機関で導入を目指すものとした。設定した目標は、東北地方発注者協議会に報告。今後、県ブロック協議会でもフォローアップ、進捗管理に努める。
改正品確法の運用指針で発注者の義務事項とされた@予定価格の適正な設定A歩切りの根絶B低入札価格調査基準または最低制限価格の設定・活用の徹底等C適切な設計変更D発注者間の連携体制の構築│の各項目について、県ブロック発注者協議会としての目標を設定。協議会を通じた情報共有に努めるとの方針で合意した。
歩切りは、会議開催時点で、市町村の6機関でまだ残っていたが、今年度末までの全廃を確認した。
ダンピング受注防止のための低入札価格調査制度・最低制限価格制度の活用では、59市町村中約3割に当たる18機関が未導入だったが、28年度末までに全機関導入を目指すものとした。
予定価格公表は、現状では事後公表が59市町村中約6割の36機関。事前公表、あるいは公表自体していない団体が、23機関ある。運用指針では、予定価格に張り付いた応札を回避するため原則事後化を求めており、28年度末までの目標を事後公表7割に置いた。
適切な設計変更の取り組みでは、県が今年度中に設計変更ガイドラインを策定する段取りで、県のガイドライン運用を待って、市町村も28年度末までに5割でガイドライン導入を目指す。
予定価格の適正な設定は県、市町村の全機関が最新の積算基準適用で対応済み。
発注者間の連絡体制として、協議会の定期的な開催による情報共有も確認しており、協議会の場で目標の進捗管理にも努める。
協議会ではこのほか、社会保険未加入対策の推進・徹底についても要請をした。