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福島建設工業新聞社
2016/01/14

【福島】県保健医療従事者養成施設/新年度早期に設計プロポ/医大に新学部

 県は、福島市街地に設置する保健医療従事者の新養成施設について、28・29年度の2カ年で基本・実施設計を行う。設計者選定に当たっては公募型プロポーザルを行う方針で、28年度早期に発注手続きに入るもよう。施設は県立医科大学の新学部校舎として建設する。規模はRC造地下1階地上8階建て延べ約1万8000平方bを想定。施設整備費は約120億円(消費税込)を見込む。
 基本構想を12日に発表した。不足する県内保健医療従事者の安定的な確保に向けて、県立医大に新学部(4年制課程)を設置し@理学療法士A作業療法士B診療放射線技師C臨床検査技師を養成する。定員は1学年145人(診療放射線技師25人、ほかは各40人)程度。同日、同大学に協力を要請した。
 建設予定地は、福島市栄町10ほか地内の駅前通り(県道福島停車場線)と信夫通り(国道13号)、平和通り(主要地方道福島吾妻裏磐梯線)に囲まれた敷地3173・32平方b。数年前に民間による再開発構想があった区域で現在、複合商業施設(アクティ21)や有料駐車場などがある。
 建設候補地となっていた県立医大構内と比較して、中心市街地の活性化が期待でき、学生・教職員のアクセス状況も良好なことなどに加え、昨年12月に福島市が同施設誘致に向けて「用地を取得し、さら地にした上で無償貸与する」意向を示し、建設用地の確保が容易な点も決め手となった。
 施設規模は、同種学科を設け規模(収容定員400人以上800人未満)が類似する他大学校舎を参考に算出した。内部構成など、より詳細な施設概要や最適な構造工法、制震・免震工法採用の適否等は基本計画で検討する。施設整備費には設計・監理費、地質等各種調査費、地中障害物撤去費などは含めていない。
 基本構想は昨年11月に日本総合研究所に業務委託し策定した。今年度内に基本計画を策定する予定で、近く業務委託する。基本計画では施設概要等の検討に加え、設計プロポーザル実施に向けた公募要領案の策定も行う。28年度早々に設計業務の発注準備に入り、第1四半期にプロポーザル手続きが進められる見通し。
 33年4月の新学部開設を目標に整備を進める計画で、基本構想段階では28・29年度に設計を行い、30年2月〜32年5月の工事(発注手続き期間含む)などを見込んでいる。スケジュールについても基本計画で詰めていく。