総事業費160億円 了解得られれば本年度中に県単事業で測量も 県は長崎外環状線の新戸町〜江川町工区を、2016年度から新規に着手する計画だ。総事業費160億円の補助事業として、計画延長約5`のバイパスを整備。25年度の完了を目指す。既に、地元説明会を実施しており、地権者の了解を得られれば、本年度中にも現地調査を県単事業として進めたい考えだ。
長崎外環状線は、時津町元村郷から長崎バイパス、長崎自動車道長崎ICなどを結び、長崎市南部の国道499号線と接続する地域高規格道路。長崎都心部の渋滞緩和を目的に1975年に都市計画決定された。総延長は2万2200bで、これまでに川平有料道路や、長崎IC〜新戸町IC(長崎市早坂町〜新戸町3丁目)の一部が整備されている。
今回事業化するのは、新戸町ICから499号の江川交差点に接続する延長5・15`の区間。同工区がある長崎市南部(499号・小ケ倉交差点以南)は、幹線道路が499号しかなく、朝夕を中心に慢性的に渋滞が発生している。渋滞解消などに向けた地元の要望も強いことから、499号のバイパス機能を果たす路線として整備。長崎市中心部へのアクセス強化や産業支援、緊急輸送道路の機能強化を目指す。
整備ルートは、新戸町ICから大山町、鹿尾ダムの東側、落矢ダムの北側を通って江川町交差点に直結。計画幅員は10bで、このうち車道は3・25b2車線。また、終点付近の江川町から鹿尾町までの山地は延長2160b・幅員8bのトンネルになる。
県では、来年度に1億円の事業費で測量や設計を進める計画。だが、対象エリアが膨大で、早期完成も求められていることから、地権者に立ち入りの了解が得られた土地から、県の単独事業として本年度に測量を先行して着手する考えだ。