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建通新聞社
2016/01/13

【大阪】大阪市阿倍野再開発 完了へラストスパート

大阪市が1975年から進めてきた阿倍野再開発事業。ようやく事業の完全収束の道筋が見えてきた。2015年7月から始まった阪堺線の軌道移設工事は17年1月に新軌道の敷設工が完了し、17年12月までに現軌道の撤去工が終わる見通しだ。また、再開発の関連事業として進める、あべの筋(長柄堺線)東側の歩道整備は、軌道移設工事の完了後、工事に着手する計画。17年度末に全体事業の完了を目指す。
 現在、再開発事業の関連工事として進められているのが、尼崎平野線と津守阿倍野線の道路改良工事。尼崎平野線では、北側の電線共同溝の工事が完了し、歩道と北側2車線の整備工事に着手するほか、中央分離帯と同所を挟む上下1車線の整備工事を契約済み。津守阿倍野線では、南側の歩道・車道整備工事を進めている。2路線とも15年度内の工事完了を予定。
 あべの筋(長柄堺線)東側の歩道は、現道幅員4bを再開発事業で整備した西側歩道の幅員と同じ5・5bで整備する計画。西側歩道と同様の歩道整備を基本とし、アーケードをどうするかなど、地元関係者で構成するあべの筋魅力づくり協議会との協議を踏まえ、15年度末までにもデザインなど整備概要をまとめる見通し。
 整備概要が決まると、16年度は電線共同溝(CCBOX、延長340b)の実施設計などを進め、歩道整備工事発注に備える見通し。市の担当者は「電線共同溝の工事は軌道撤去工事が終わらないと(車線が確保できないため)着手できない」と説明、最後の仕上げ工事はタイトなスケジュールになることも予想される。道路設計は近畿技術コンサルタンツ(大阪市中央区)、電線共同溝予備設計は日産技術コンサルタント(大阪市中央区)がそれぞれ担当。
 移設後の阪堺線の軌道敷は緑化することとなっており、芝生化工事は阪堺電気軌道が施工する。
 阿倍野再開発事業はJR天王寺駅の南西に位置する約28fの地域を対象とする第二種市街地再開発事業。

提供:建通新聞社