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建設経済新聞社
2016/01/12

【京都】中央卸売第一市場整備工事 基本設計選定で15日に部会

 京都市は、先進的な食品流通拠点として再整備する中央卸売第一市場について、基本設計を委託するにあたり受託候補者選定委員会を設置する。
 15日に第一市場運営協議会の部会として、第一市場整備工事設計業務受託者選定委員会を開催。基本設計業務受託候補者の募集方法、評価要領等に係る審議等を行う。
 部会(選定委員会)の委員は池本周三京都市中央卸売市場協会会長、大石光二大京魚類椛纒\取締役社長、大島祥子一級建築士事務所スーク創生事務所代表、新山陽子京都大学大学院農学研究科教授、葉山勉京都精華大学デザイン学部建築学科教授の5人。
 市がこのほどまとめたマスタープランの骨子案によると、HACCPの考え方を採り入れた衛生管理システムの導入、新青果棟にコンピュータ制御の新オペレーションシステム導入検討、閉鎖型施設として施設内を一定温度以下に保つコールドチェーンシステムの整備、新施設の仲卸店舗内に加工スペースの確保、冷蔵庫スペースの確保、発泡スチロール等を減容する設備の導入検討、見学者ルートの整備などを基本戦略として掲げている。
 市が27年2月に公表した第一市場の施設整備基本計画によると、施設整備費は約600億円を見込む。
 第一市場(下京区朱雀分木町80)は市場施設のコンパクト化・重層化により全面的な再整備を行う計画。建築物は現在より高層化するが、周辺のビルやマンションと同程度以下の高さまで抑える予定。
 市場施設の計画規模は、青果物部(卸・仲卸)が2万9400u、水産物部(卸・仲卸)が1万6300u、駐車場が8万3800u、買荷保管所(ピッキングスペース)が9000u、冷蔵庫(冷蔵庫・立体低温倉庫)が8700u、業者事務所は1万7000u、関連事業者店舗が1万1000u、管理事務所等が3000uの計17万8200uとし、現状20万9234uの約85%となる見通し。
 水産棟は改修、JRを挟んで東西にある青果棟はJR西側に集約し全面建替えとなる。水産棟は4階建、青果棟は5階建を想定する。水産棟は直営方式を採用し、青果棟はPFI手法の導入適性があることから、整備の進捗状況や社会情勢を踏まえ総合的に判断する。
 27年度に基本設計、28年度に実施設計を進め、31年度に水産棟の改修完了、37年度に青果棟の建替完了を目指す。
 基本計画及びPFI可能性調査、マスタープラン策定補助は三菱UFJリサーチ&コンサルティング(大阪市北区)が担当。
 市場施設のコンパクト化で発生する有効活用地は売却等し整備費用を捻出する。有効活用地の活用は全施設建設完了後となる予定。