日本工業経済新聞社(茨城)
2016/01/07
【茨城】鬼怒川緊急対策推進へ県河川課に推進室
県は、鬼怒川緊急対策プロジェクトを推進にあたり、国や関係7市町との調整や県管理河川の早期整備などを図るため、1月4日に「鬼怒川流域緊急対策推進室」を設置した。主な業務としては、鬼怒川本川(直轄)事業との調整および支援、鬼怒川支川の改修計画策定、用地取得の事業調整などを行う。
この推進室は、県土木部河川課内に兼務職員6人を含めた10人体制で設置。室長は大江幹夫技監兼河川課長が兼務する。室長補佐は河川課課長補佐(技術総括)、防災・危機管理課副参事、用地課課長補佐(総括)が兼務。担当職員6人のうち、専任は4人で、防災・危機管理課および用地課からそれぞれ1人ずつ兼務する。
用地取得に係る国や関係市町との協議調整を円滑に進めるために用地課職員を、住民の避難を促すためのソフト対策推進に向け、防災・危機管理課職員を兼務させる。
主な業務は、鬼怒川本川(直轄)事業との調整および支援、鬼怒川本川と支川(県管理)合流部の河川改修に関する事業調整、鬼怒川支川の改修計画策定、県管理河川の八間堀川事業、用地取得に関する事業調整、広域避難に関する関係機関調整など。
鬼怒川緊急対策プロジェクトは、昨年9月の関東・東北豪雨で被害を受けた鬼怒川下流域において、国、県、鬼怒川沿川7市町が主体となり、再度の災害防止を目的に、本年度から2020年度までの6年間でハード対策とソフト対策一体の治水対策を展開するもの。
ハード対策では、直轄事業による鬼怒川の堤防整備などに6年間で総額580億円を投入。県が事業主体となり実施する八間堀川などの治水対策は、2017年度までの3年間に23億円を見込む。常総市三坂町の決壊区間の本復旧工事は来年度内の完成を目指していく。