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日本工業経済新聞社(山梨)
2016/01/07

【山梨】リニア南アトンネル塩島発生土置き場環境保全措置

 JR東海は、リニア中央新幹線の南アルプストンネル新設(山梨工区)工事に利用する塩島地区(早川町塩島)の発生土置き場の環境保全措置を公表した。主な措置として、県道37号線側への仮囲い(高さ1・8m)の設置、工事規模に合わせた建設機械の設定、工事の平準化、低騒音・低振動型建機の採用、沈砂池設置などを行う。
 塩島地区の発生土置き場は、県道37号線沿いの約1万1000uに、容量約3万立方m、最大盛土高約5mで計画。借地で施工のため工事完了後は地権者へ返納する。
 場所は、既に早川調査坑の掘削時の発生土によって盛土を行っており、さらにトンネルからの発生土により、概ね県道の高さまで盛土を行う。河川への影響を考慮し、西側の法尻は河川区域内に入らないようにする。
 発生土は機械で敷き均し、厚さ50pごとに締固めを行い、完了後に法面保護と自然環境の復元のため種子の吹き付けを行う。工程は、準備工(進入路整備、仮囲い設置など)を2016年2月から3月まで、盛土工を3月から9月まで、片づけ(仮設撤去)を9月から10月まで行う。工事用車両の運行台数は、3月と9月が371台、4月から8月までは741台の予定。
 主な環境保全措置は、騒音対策、大気質対策として県道側に仮囲い(高さ1・8m)の設置、工事規模に合わせた建設機械の設定、工事の平準化、低騒音・低振動型建機の採用、騒音の小さい湿式タイヤ洗浄設備の使用、現場の清掃および散水などを行う。
 水環境では、工事排水の適切な処理として、排水工および沈砂池を設置し、排水の監視、沈砂池の点検・整備を実施する。動物対策では、周囲の側溝に小動物が脱出可能なスロープ設置など。景観対策では、ストックヤード(発生土仮置き場)の確保に努め、発生土置き場へ向かう運搬車両を調整する。
 大気質や騒音、振動などの環境保全措置はモニタリングを行い、結果を公表する。
 発生土置き場の管理計画では、外周への排水溝設置などを行い、造成終了後も造成の影響が収束するまでモニタリングを実施する。