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日本工業経済新聞社(茨城)
2016/01/05

【茨城】県土木部の津波対策強化事業進捗

 県土木部は、津波対策強化事業の進捗状況と今後の見通しを示した。26カ所中、18カ所で着工。3カ所を除いた5カ所も、年度内に着工する見込みだ。
 今月開かれた定例県議会で、志賀秀之議員(自民)からの一般質問に渡辺学県土木部長が答弁した。
 津波対策強化事業では、発生頻度が高く大きな被害をもたらす津波、いわゆるレベル1津波や高潮・波浪への対策として、背後に住宅地や幹線道路を控える緊急性の高い海岸や漁港などを重点整備箇所に位置付け、土木部と農林水産部が連携し、堤防の嵩上げや新たな防潮堤の整備などを行っている。
 このうち土木部が所管する海岸、河川の河口や港湾は、北茨城市の磯原海岸や大北川など26カ所で事業を進めており、現在までに18カ所で工事に着手した。残る箇所も、用地買収などが伴う3カ所を除き、すべての箇所で年度内に工事に着手する見込み。
 これらの重点整備箇所については、用地取得などに課題もあるが、復興・創生期間の最終年度となる2020年度までの確実な完成に向けて整備する。
 また重点整備箇所以外で整備が必要な箇所については、東日本大震災で家屋などへの津波被害が軽微であった箇所ではあるが、今後、現場状況や地元市町村の意向を踏まえ、事業化に向けた検討を進める。