日本工業経済新聞社(山梨)
2015/12/25
【山梨】県が新総合計画を決定
県は25日、県政の新たな指針となる「ダイナミックやまなし総合計画」を決定した。主要事業では、@「リニア環境未来都市」の整備A県強靱化計画の推進B地域高規格道路の整備C建設産業を担う人材の確保・育成の推進―などを盛り込んでいる。
総合計画は、2027年のリニア中央新幹線の開業時と開業後までの本県の姿などを明らかにする「長期的展望」と、20年の東京オリンピック・パラリンピック開催までに実施する施策や事業に関する「アクションプラン」で構成。アクションプランには6プロジェクト、21政策、286事業を計上した。
新計画では、県が目指すべき地域社会を「輝き あんしんプラチナ社会」とし、「エネルギー供給力」「景観・農業力」「安心・防災力」を高め、安心して暮らせる地域社会を創り上げることが基本戦略。基本戦略に基づき、六つのプロジェクトを柱に、具体的な政策を展開していく。
総合計画を決定した25日の推進本部会合で、後藤斎知事は「計画の策定で、スタートの土台が出来た。目標感をもって対応していただきたい」と各部局長などに望んだ。
プロジェクトごとの主な政策は次のとおり。
◆やまなし創生推進プロジェクト=「県まち・ひと・しごと創生戦略」に基づく取り組みの推進
◆基幹産業発展・創造プロジェクト=産業人材育成強化策の実施(高等専門学校の設置など)
◆地域産業元気創造プロジェクト=世界遺産富士山の保存管理。ワインリゾート構想の推進。林内路網整備の推進。甲府駅南口周辺地域の再整備の推進
◆まなび・子育て環境創造プロジェクト=県有スポーツ施設の整備の推進。山梨サイクルネット構想の推進
◆健やか・快適環境創造プロジェクト=コンパクトなまちづくりの推進。県内道路ネットワークの整備推進。先進的な高度医療の導入。「リニア環境未来都市」の整備。電線類の地中化の推進。清流浄化対策の推進。廃棄物適正処理の推進
◆安全安心・交流基盤創造プロジェクト=災害に強い県土づくりの推進。社会資本整備の推進。公共土木施設などの長寿命化・耐震化の推進。建設産業を担う人材の確保・育成の推進。住宅・建築物の耐震化の促進。県内道路ネットワークの整備推進。県外とを結ぶ高速道路などの整備促進。リニア中央新幹線の用地取得