「桑野道路」(阿南安芸自動車道一般国道55号、阿南〜桑野間6・5`)の整備進捗を図る国交省徳島河川国道事務所は、2015年度に阿南〜長生で下大野・明谷地区、長生〜桑野で内原地区の用地買収を中心に事業を進めており、今後も早期整備着手を目指し、構造物設計と並行してこれら作業を急ぐ考え。構造物設計では、現在、区間内の第6橋とされる「内原高架橋(橋長約369b、9径間連続非合成鈑桁橋)」の橋梁詳細設計をオリエンタルコンサルタンツ徳島事務所(板野町)で進めており、年度末にも業務を完了する運び。また、詳細設計に移行できていない第3橋「三倉高架橋」についても必要な協議を急ぐことにしている。
桑野道路は、阿南市下大野町渡り上りを起点とし阿南市内原町に至る延長6・5`(2車線・設計速度80`)の地域高規格道路阿南安芸自動車道の一部(11年度事業化)。盛り土構造が主体で、構造物については、インターチェンジが阿南、長生(ハーフ)、桑野の3カ所(いずれも仮称)、このほか本線橋梁6橋、トンネル4カ所などが見込まれている。
15年度までに4トンネルの詳細設計(修正設計含む)のほか、内原高架橋の予備設計や明谷高架橋、明谷大橋の詳細設計、明谷地区や三倉地区の一般構造物詳細設計、長生ICランプ橋(オン・オフ)詳細設計、下大野高架橋と畑田川の予備設計などが完了。16年度以降は三倉高架橋詳細設計などの業務に着手することにしている。
トンネル4カ所の内訳は、下大野約720b、大谷約323b、長生・明谷約1288b、内原約1193b(いずれも仮称)。6橋梁の内訳は下大野高架橋(約295b)、畑田川橋(約68b)、三倉高架橋(約400b)、明谷高架橋(約193b)、明谷大橋(約69b)、内原高架橋。
同区間の整備着手時期は現時点で未定。現状では、北伸部分の新直轄区間(徳島東IC〜阿南IC間)が、NEXCO西日本の有料道路区間(徳島JCT〜徳島東IC間)の供用目標年度(19年度)に遅延することなく供用を目指していることから、同区間についてもできるだけ早い時期に効果の発現を見込んでおり、新直轄区間の整備進捗に合わせ、阿南IC付近からの整備着手が今後見込まれそうだ。
提供:建通新聞社