日本工業経済新聞社(群馬)
2015/12/25
【群馬】鬼石地域の自立へ特別事業継続
藤岡市は過疎化が進む鬼石地域の自立に向けた「過疎地域自立促進特別計画」の、新たな5カ年計画を策定した。2016年度から20年度までを計画期間とし、公共施設の整備や改修、定住対策などを進める。移転する市鬼石総合支所と鬼石公民館については取り壊す方向。教育施設の改修は継続する。各地区の道路、林道の整備も計画している。
建築関連では、今のところ新施設建設の目は出ていない。鬼石総合支所と鬼石公民館が入る複合施設は建設工事が進み、来年度から供用を始める。今回の計画には両施設の跡地整備が盛り込まれたが、市企画課によると、まだ具体的な活用方法は決まっていないため、当面は空き施設になる見込み。時期を見て取り壊すことになるという。
現在の支所はRC造3階建て、延べ床面積は2754u。旧耐震基準だった1979年に建設された。耐震化されていないため、空き施設となった後も他の用途に使うことはできない。市は本年度中に、今後の公共施設のあり方を示す「公共施設白書」をまとめ、公共施設の統廃合や再配置の方向性を示す。
このほか、自立促進計画には耐震化が終わった教育施設の大規模改修が盛り込まれた。すでに着手済みの学校もあり、来年度からの5年間でさらに整備を進める。予定しているのは◇鬼石北小と鬼石小、鬼石中の各校舎整備◇鬼石北小と鬼石中の体育館改修◇鬼石北小と鬼石小の校庭整備−など。
このほか、建築関連では上の山配水池の浄水場改修や旧清掃センター(諸松地区)の解体・跡地整備などを盛り込んだ。
土木事業では、市道改良についての5カ年計画を示した。予定しているのは◇平地区L300m◇桜橋・上町地区L1000m◇下三波川・山路地区L20m◇法久地区L68m◇本町地区L130m◇浄法寺地区L50m◇浄法寺地区L270m◇宇塩地区L60m◇鬼石地区L400m◇桜山公園L1000m◇大沢・雲尾地区L300m◇三波・石峡地区L1340m−。
橋梁では◇千ノ沢橋(L16m、W3m)◇諸松橋(L14m、W4m)◇不動橋(L16m、W2m)◇塩沢橋(L26m、W4m)の改修を予定している。
林業基板整備では、林道尾柿線や根際線などの舗装計L4322m。林業専用道下三波川線(L7000m)を含む林道の開設設計L1万8950mなどを計画。豊富な森林資源の活用を目指し、路網整備に力を入れる。さらに、建設関連の事業として、テレビ放送中継施設改修や最終処分場の適正時期での閉鎖なども計画している。