県内高校生向けの「建設産業ガイダンス」が17日、グランメッセ熊本であった。建設産業への理解を深めてもらい、担い手の確保に繋げようと、熊本県が初めて開催。土木系学科のある県内8高校の1・2年生等380人が、先輩技術者や業界団体の話しを聞き、将来の進路をイメージした。
県が進める建設産業総合支援事業の新規施策。今年3月にまとめた「建設産業における人材確保・育成の在り方」の中でも、建設産業イメージアップ戦略の一つに位置付け、行政・教育機関・業界団体の3者が連携して取り組むとしていた。
参加したのは、熊本工業高、玉名工業高、小川工業高、球磨工業高、熊本農業高、八代農業高、南稜高、翔陽高の8校で、ほかに就職担当教師のみの参加校もあった。
主催者挨拶で県土木部の成富守首席審議員(兼監理課長)は「建設産業は今、若い人が減っており、5年後10年後には道路や家をつくる技術者がいなくなってしまう」と業界の窮状を訴え、建設産業への理解と入職を呼びかけた。
ガイダンスでは、土木、専門工事、設計など地元企業で活躍する先輩技術者5人が、建設業の魅力や仕事の内容、将来の夢を紹介し、後進へエールを送った。県建設業協会など業界12団体はブースや体験コーナーを設けて説明。「ドローン・3Dレーザー測量」「スプレー塗装」「3D・CADガーデニング」の実演もあり、注目を集めていた。
高校生29人を引率して参加した八代農業高の岩本隆美教諭は「建設業のいろんな職種を知ることができ、生徒達はこれから就職を考えていく上でとても参考になったと思う。今後も続けてほしい」と話していた。
ブース・体験コーナーの出展団体は、建設業協会、鉄筋工事業協同組合、塗装防水仕上業協同組合、建設大工工事業協同組合熊友会、畳工業組合、瓦工業組合、管工事業組合連合会、建築士事務所協会、造園建設業協会、法面保護協会、測量設計コンサルタンツ協会、地質調査業協会。
提供:
西日本建設新聞社