福井県、えちぜん鉄道は18日、記者会見を開き、えち鉄の高架化事業に伴う新たな福井駅舎のデザインを公表した。18年夏頃の使用開始を見込んでおり、今後、デザインに基づき詳細設計を行い、建築工事は17年度に実施予定。工事は鉄道・運輸機構の発注となる。
新駅舎はホテルエコノ前に整備。1階は幅約20メートル、長さ約50メートル、面積約1000平方メートルで、ホーム上屋の延長は約100メートル(ホーム部約45メートル、留置線等約55メートル)。上屋先端部の高さは17・5メートル。
コンセプトは「周辺と調和した人に寄り添うようなあたたかいイメージ」。外観は東側を全面ガラス張りとし、内装には天井、壁とも県産木材(スギ)を多用(使用量は70立方メートル程度を想定)。
検討にあたっては14年12月、東京大学先端科学技術研究センターの西村幸夫所長、建築家で多数の駅のデザインを手がけた内藤廣東大名誉教授らで構成の委員会を設置。デザイン取りまとめは内藤教授が監修した。
えち鉄の豊北景一社長は、「駅舎の機能を十分に発揮できるよう、例えば、1階の改札前のスペースを空調完備の待合空間に仕立て、インフォメーションやカフェを設け、利用者がより快適に充実した時間を過ごせるようにする」と説明。改札口からホームへの移動には階段のほか、エレベーター、エスカレーターも完備とし、「ソフト面でも様々な工夫を凝らし、県内外のお客様に末永く愛される駅に育てたい」と述べた。