阪急電鉄梶i代表取締役社長中川喜博氏、大阪市北区芝田1丁目16−1)と京福電気鉄道梶i代表取締役社長岡本光司氏、京都市中京区壬生賀陽御所町3−20)は、阪急西院駅(京都市右京区西院高山寺町)と京福西院駅(京都市中京区壬生仙念町)において、駅舎・駅ビル改築等の大規模なバリアフリー化等工事を計画。現在は京福西院ビルを建替える新京福西院ビル新築工事を進めている。
両駅の整備は国土交通省の鉄道駅総合改善事業(連携計画事業)の補助を受け、阪急・京福西院駅総合改善事業として事業化。総事業費は25億3000万円を見込み、事業期間は26年度から32年度までの7年間を予定する。
主な事業内容は@阪急西院ビル(阪急西院駅)改築工事A阪急西院駅東(北)改札口新設工事B阪急西院駅東(南)改札口新設工事C京福西院駅嵐山方面ホーム(ホーム移設、エレベーター整備(阪急の工事で実施)、内方線ブロック整備)D京福西院駅四条方面ホーム(エレベーター整備(阪急の工事で実施)、スロープ整備、内方線ブロック整備)。これに加え全面的なバリアフリー化にあたり、阪急西院駅では階段部への2段手すり設置及び手すり点字表示、券売機・運賃表への点字表示、京福西院駅ではホーム端の転落防止安全柵の設置、ホーム床面の誘導用の点字ブロック(タイル)敷設、階段部等への2段手すり設置及び点字表示などを行う。
具体的に事業内容をみると、阪急西院駅は既存駅舎・阪急西院ビルを改築。改札口を地下化することに伴い、エレベーター2基(15人乗り×2基)とエスカレーター1基を設置、トイレは多機能トイレ(オストメイト対応)とし、バリアフリー化を図る。
地下2階は梅田方面ホーム連絡通路、地下1階は改札口、券売機、男子トイレ・女子トイレ・多機能トイレ、駅員の休憩室、脱衣室、仮眠室等を配置。1階は管理室、ポンプ室、テナント等となる。2階はテナント2(生活支援機能施設)、3階はテナント3・4、4階はテナント5・6、5階(屋上)は倉庫、室外機スペース、屋外型キュービクル等。西院駅周辺地域は京都市内で待機児童が最も多い右京区に位置するとともに、若年層を中心に人口が増加していることから、2階の生活支援機能施設は保育施設の導入が検討されている。
新しい阪急西院ビルの規模はS造地下1階地上5階建(高さ19・90m)、延1986・56u(建築面積415・76u)を予定。ビルのエレベーター(11人乗り)は1基。28年4月下旬頃からの着手を予定、完成は33年3月下旬頃の見込み。設計は阪急設計コンサルタント(大阪市北区)。
阪急西院駅東(北)改札口新設工事では四条通北側の京福西院ビルを建替える新京福西院ビル新築工事を実施。阪急西院駅河原町方面ホーム東(北)側に改札口を地下部に新設する。地下1階に自動改集札機、券売機等を配置する。地上部へのアクセスはエレベーター(15人乗り)の設置でバリアフリー化を図る。京福西院駅嵐山ホームを移設し、阪急・京福の乗り継ぎの利便性を高める。
新京福西院ビルの規模はRC造地下1階地上8階建(高さ25・00m)3棟、延1799・77u(建築面積315・83u)で、店舗(日用品販売)併用共同住宅(賃貸32戸)を収容する。京福電鉄の新京福西院ビル新築工事、阪急電鉄の阪急西院駅地下連絡通路工事は吉村建設工業(京都市中京区)が担当。設計は阪急設計コンサルタント(大阪市北区)。
東(南)改札口新設工事では四条通南側の阪急設備ビルを改修する。阪急西院駅梅田方面ホーム東(南)側に改札口を地上部(1階)に新設する。阪急設備ビルは地下1階と1階を改修。1階に券売機、自動改集札機等を配置する。スロープとエレベーター(11人乗り)設置でバリアフリー化を図る。京福西院駅四条大宮ホームと接続し、阪急・京福の乗り継ぎの利便性を高める。設計は阪急設計コンサルタント(大阪市北区)。
阪急西院駅東(北)及び(南)改札口の新設工事、京福西院駅ホームの工事は28年度末の完成を予定。阪急西院駅既存駅舎は32年度末の完成を目指す。